和泉町にある私立秀英高校(中村隆一校長)から今夏、25人の生徒が部活動で全国大会の舞台に挑む。通信制でありながら全日制と同じく平日は授業を受け、部活動にも力を注ぐ同校。個人で練習に励む生徒にも、顧問の教諭を付けて大会出場をサポートするなど、学校の厚い支援も全国大会出場者を多く出す要因の一つとなっている。
今年、定時制通信制高校の全国大会出場を決めたのは、バドミントン部、バレーボール部、自転車競技部、陸上競技部、剣道部の5競技25人。定通制の大会は全日制と比べ参加校や人数が少ない。それでも全国大会の常連になるほど長年勝ち続けるには、生徒たちの弛まぬ努力に加え、学校の懸命なサポートがある。それぞれの大会は神奈川県、東京都、静岡県で8月に順次開催される。
バドミントン部
バドミントン部は、18年連続で、他校との神奈川県チームとして2人が出場。初出場の竹田成貴さん(2年)はミスのないように気を付け、団体戦で優勝したいと意気込む。昨年ベスト8まで勝ち残った松浦大也さん(同)は相手の逆をつくことを心掛けたいとし、個人・団体ともに優勝を目標に掲げる。
バレーボール部
バレーボール部は4年連続7回目の出場だ。一昨年は3位、昨年はベスト8まで勝ち進んだが、主将の増田太一さん(3年)は「まずは予選突破し、トーナメントで勝利したい」と冷静。山田大輝さん(同)は「絶対的なスパイカーがいるわけではないので、うまくつなげて相手のミスで得点を狙っていく」と話す。
自転車競技部
自転車競技部は、初出場。というのも部が設立して間もないためだ。杉山嵩憲さん(同)は、アルバイトで資金を貯めバイクを購入し、趣味として競技をスタート。昨秋、市民レースで入賞したことをきっかけに、本格的な練習を始めた。まだ半年超だが、「学外で他校の自転車競技部の友人とともに練習をしている。ロードレースで1位を目指したい」と意気込む。
陸上競技部
陸上競技部は、昨年は代表の座を逃したが、一昨年まで5年連続出場。永井良さん(同)は400mと4×400mリレーに出場。自己ベストを出し、5位以内を目指す。佐野大志さん(2年)は3000m障害と5000mで予選を通過し、ベストタイムを出したいという。溝口郁也さん(1年)は砲丸投で中学時代県4位になった経験を自信に、年上もいる中での8位入賞を目指す。
剣道部
剣道部は21年連続23回目。だが、これまで5回の準優勝、4回の3位入賞と優勝にはあと一歩届かない悔しい結果に終わっている。だが今年は他校との合同チームで、全国24連覇という絶対的な強さを誇る強豪校を制しての全国出場。日本一への期待も大きい。「今年はとても良い調子。人一倍努力し、優勝して学校の歴史に名を刻みたい」と主将の青山勝英さん(3年)は意気込む。
同校では、生徒たちが取り組んでいる活動において、学校に既存の部がない場合は、大会に向け顧問の教諭をつけ、連盟などに加盟し、大会の引率をするなど、柔軟に対応する。中村校長は、日本武道館など、トップアスリートと同じ舞台に立つことは生徒にとって貴重な体験とし「頑張っていることを知っていただければ生徒の励みになると思う」と話している。
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