泉区版 掲載号:2018年2月1日号
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自作の昔遊び道具で子どもたちに遊びを教える 杉山 金夫さん 上飯田町在住 70歳

慈しみを知ること

 ○…「竹わりポン!」。威勢の良い子どもたちの掛け声で、握っていた棒状の竹が手の甲の上で転がる。上飯田小学校で開かれた昔あそびの授業で披露された「竹わりポン」。1年生の児童が興味津々に集まり、人だかりの中で竹を転がす音が響いた。道具もすべて手作り。今年で4回目の昔あそび授業に「毎年、この日が来るのが楽しみで仕方ないんだ」と身振りを交えて笑う。

 ○…思い出すと、子どもの頃にやっていた遊びは20以上。名前も知らないオリジナルの遊びが多い。石けりや棒のこし、ためオニ、松葉相撲…。その土地に根付いた遊び方で走り回っていた少年時代。中和田小に通う2歳年上の兄に教わったのが「竹わり」だった。20センチほどの長さの竹の棒を5本片手で握り、手の甲に転がす。表と裏、すべて揃えたら勝ちというゲーム。「単純そうで難しいこの遊びに夢中になった」と懐かしむ。

 ○…町内のボランティアが中心となって子どもに昔あそびを教えようと、誘いを受けたのが5年前。1年間の試行錯誤を経て考えたのが「竹わりポン」。盆踊りの夏祭りで使用したやぐらの支柱を譲り受け、100本の竹の棒を作った。うち65本を上飯田小学校に寄贈。翌年1月に初めて子どもたちの前で竹わりを披露した。教え初めてから4年後、「5年生になった児童から、竹わりで遊びたいと言ってきてくれて嬉しくて。色々な遊びを教えてくれた、地域のおじいさんの姿が浮かんだ」。

 ○…母校の中和田小学校で教壇に立ち、子どもの目線で教え子を育てた。こっそり給食の時間を早めて休み時間には目一杯遊んだ。高校の国語と書道の教師も勤めた。「遊びを滅ぼさずに伝えることは、教えてくれた人の慈しみを知ること」。今になって分かったのは、「子どもの成長を見守る地域のおじいさんの気持ち」。握る竹を優しくなでた。

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