上飯田町移動支援サービス実行委員会が10月に上飯田地区センターで開かれる「もみじ祭り」に合わせ、初めて送迎車を運行することが分かった。住民の利便性向上で地域参加促進につなげたい考え。
「出かけたいけれど、移動が大変」。送迎車運行に至るきっかけは、地域住民からの声だった。上飯田町の中でも大通りに面したエリアはバスが走っているが、細い路地が多いのも同地区の特徴。中には、地区センターへ行くのにバスの乗り継ぎが必要な地区もある。
「せっかく楽しみにして頂いているのだから何とかしたいと思った」と話すのは、上飯田地域ケアプラザの生活支援コーディネーター露口能秀さん。地域の社会福祉法人らの協力を受け、送迎車運行に向け動き出したのは5月のことだ。
これまで地区の敬老会などで、事前に意思確認した人を送迎した経験はあったが、予約不要で利用者を受け入れた経験はなかった。当日の混乱を避けるために、利用者数の想定からダイヤ管理に至るまで、実行委員会を中心に入念な準備と検討が重ねられてきた。
停留所やダイヤ、4台3方面といった運行体制がようやく決まったのは9月に入ってからだ。露口さんは「他区のコミバス事例を参考にしたり、敬老会送迎利用者データを分析したり、所要時間のシミュレーションもしました」と練り上げた計画を説明する。
福祉施設の地域貢献への思いと、ボランティアの心意気、そして住民の思いが一体となって可能にした新しい試み。露口さんは「地域から声が上がり、その課題に対し、地域全体が協力して向かっていった。だからスムーズに話が進んだ。大きな一歩ですね」と話した。
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