9月21日から30日まで、秋の全国交通安全運動が行われている。昨年は交通事故死者が0人だった泉区だが、今年は8月末までに高齢者2人の命が交通事故によって失われている。高齢者が関係する事故を中心に、車の右左折時など被害者にも加害者にもならないためにも気を付けるべき点を、泉警察署の柴田直樹署長に聞いた。
泉警察署の統計によれば、今年8月までの区内交通事故発生件数は、昨年同時期より4件多い164件。その中で高齢者が関係する事故は59件と、全事故の36%を占める。昨年同時期よりは10件少ないものの、県内平均(33%)と比べると若干高い水準となっている。柴田署長は「県下全体でも9月に入ってから8人(14日時点)の方が交通事故で亡くなっており、これは例年と比べても多い状況です」と警鐘を鳴らす。
正午前、午後2時過ぎ事故多発「魔の時間帯」
一般的には朝・夕の通勤時間帯に事故が起きるケースが多いとされている。泉警察署が過去5年間の事故をまとめたところ、高齢者が関係する事故の場合は被害・加害ともに午前10時〜12時、午後2時〜4時のあいだで比較的多く発生していることが分かった。
「ちょうどスーパーなどに買い出しに行く人が多い時間帯にあたる」と柴田署長は指摘。その上で「過去5年間に歩行中事故に遭った死傷者のうち、自宅との距離が500m以内だった人が約半数」と、普段通り慣れた道で事故に遭う危険性に言及した。
実際に泉交通安全協会が毎週メールで配信している「泉区ココ事故情報」でも、路外施設の出入りの時に事故が発生したケースが多く報告されている。
同様に過去5年間で高齢ドライバーの事故原因として一番多かったのが、右左折時の車両同士の事故。「右左折時の事故が多いのは高齢者に限らず全年代で同じ。前方に気を取られるあまり、左右の確認が不十分で事故につながるケースが多い」という。
柴田署長は「報告を聞いていると、ドライバーが注意すれば防げていた事故も多い。全体を見回す運転を心掛けてほしい。歩行者は近所だからといって油断せず、交差点などでは安全確認を」と呼び掛けた。
泉警察署では自治会町内会、シニアクラブなど区内団体を対象に、警察署員が講師となって交通安全講習を随時行っている。詳細は泉警察署【電話】045・805・0110交通課へ。
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