国際的な社会課題について自身の想いを発信する「よこはま子ども国際平和スピーチコンテスト」で、上飯田中学校3年の小川真央さん(15)が市長賞を受賞した。ベトナム人である自身が過去に受けた差別経験を伝えていくことで「国籍や言語の違いに偏見のない社会を目指したい」と強く訴えた。
同コンテストは「持続可能な開発目標(SDGs)」に基づき、貧困やジェンダー格差などの社会課題について、児童・生徒が取り組みたいことをスピーチを通して発表するもの。25回目の今回は感染症対策のためビデオ審査で実施。6月から行われた予選会には市内の小中学校から約5万人が応募し、各区の代表を小中学生1人ずつ選出。本選では市長賞、教育長賞、審査委員長賞の各賞に小、中学生2人ずつが選ばれた。
大切な2つの名前
中学校生活の集大成として同コンテストに挑んだ小川さん。スピーチのタイトルは「互いの違いを受け入れて」。ベトナム人の小川さんは「真央」のほかに「マン」という両親から授かった大切なベトナムの名前がある。一方で小学生の頃はその名前を理由にからかわれて嫌がらせを受けたり、母親とベトナム語で会話していると好奇の目を向けられたこともあったという。
中学進学後は友人が自身を「1人の仲間」として見てくれている喜びを感じる一方で、社会には依然として根深い差別が生じていることを指摘。国籍や言語の違いに偏見のない社会を目指したいという想いを熱弁した。
スピーチ内容は教職員のアドバイスを受けながら何度も推敲。約3分の間でより多くの人の心に訴えかけられるよう、抑揚や声のボリュームを細かく意識したという。
受験勉強真っ最中の小川さん。「高校では生徒会に入りたい。将来はインテリアや建築関係に携われたら」と夢を語り「これからも私自身の経験を伝え、社会を少しずつ変えていきたい」と熱い想いを語った。
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