雅楽演奏家・作曲家として2月12日にテアトルフォンテで公演を行う 真鍋 尚之さん 上飯田町出身 50歳
泉区は思い出の地
○…竹管を円筒状に束ねた管楽器「笙(しょう)」をメインとする泉区出身の雅楽演奏家。昨年の1月に開催した演奏会が好評となり、地元テアトルフォンテでは2度目となる公演「雅楽 新春の調べ」を今週末12日に控える。今回は聴きどころを解説するレクチャーパートを新たに設けるなど構成にも工夫を凝らす。「『雅楽は全部同じ曲に聞こえる』と言われてしまうことも多いが、このコンサートがそうした思い込みを解くきっかけになれば」と期待する。
○…高校・大学と西洋音楽の作曲を勉強する中で「日本人としての作曲をしたい」と雅楽に行き着いた。「真髄を知らなければ」と大学4年で笙を始め、卒業後は文化庁文化交流使として欧州各地で雅楽を発信してきたほか、近年では若手演奏家を集めたアンサンブルを結成し、市内の小学校で授業を行う。同時に作曲家としても欧州や中南米のオーケストラに楽曲を提供。「ゼロから1にするのが大変な作業。氷山の下側を長い期間かけて生み出す感覚」と作曲の苦悩を語る。
○…現在は磯子区に住んでいるが、生まれは今の泉区と戸塚区の境目にあたる大正団地。小学1年で日向山に転居し、24歳になるまで暮らした。「生まれ育った思い出の地」と振り返る。幼い頃に大正団地と日向山の往復で何度も通った、まだまだ細道だった頃の環状4号線の思い出は前回公演のプログラムに書き綴った。
○…笙を保管する楽器ケースはドイツやギリシャ、アイルランドといった、これまで演奏した旅の足跡を記すワッペンやキーホルダーで飾られている。旅先で欠かさないのが地元スーパーの物色。「その土地の人たちがどんな生活をしているのかが垣間見えるのがいいですね」と話した。
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