16㎜フィルムの映画上映会「フォンテ・シネマ・クラブ」の代表を務める 柳沢 泰彦さん 旭区在住 54歳
映画への思いを形に
○…泉区民文化センター(テアトルフォンテ)で11月25日(月)に始まる「フォンテ・シネマ・クラブ」の代表。会員制の上映会で、特徴は「16㎜フィルムでの上映」だ。見たかった作品、思い出の名作映画をフィルムで味わってもらい、会員に映画を楽しんでもらえたらと企画した。「デジタル上映が主流になる中で16㎜フィルムの入手は難しくなっている」と話すも、映画への思いが自身を動かす。
○…旭区出身。高校3年のときに映画と「出会ってしまった」。第1回ぴあ展(現ぴあフィルムフェスティバル)で若い才能を目の当たりにし、大学で映画研究会に入った。映画に浸る生活は4年間で終わると考えていたが、大学1年のときに公開された「未知との遭遇」「スターウォーズ」という2作品に心を奪われた。「この数年で映画の大きな流れに乗り、気づけばここまで来てしまった」と笑う。都内の名画座に通い、8㎜フィルムで映画を撮る日々が続いた。
〇…大学卒業後、TV番組制作会社や大泉撮影所を経て、25歳のとき大手出版社に籍を置くフリーの編集者となる。様々な書籍を編集する間、同世代のクリエイターが活躍する様子を見て「映画を撮りたい」という気持ちが増した。1999年にVシネマを1本撮ると、北海道のゆうばり国際ファンタスティック映画祭に出品。その後もスタッフとして参加し、現在も出品を続ける。「映画業界で働くことは大変。それでも映画が好きという気持ちがあるから続けられる。皆、いい作品を撮り、いい作品に関わりたい気持ちは共通項」と笑顔で話しながら、言葉の端々に映画への思いをにじませる。
〇…映画一筋だったが、最近は演劇にも足を運び「脚本に注目する。演劇は未知数」と新たな魅力にはまった様子。フォンテ周辺はほどよく田舎の雰囲気があり「映画祭に適した土地」といい、新たな映画祭の可能性も探っていく。
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