テアトルフォンテで開催する「ブラボー!オペラ」を企画した 桜井 勝雄さん 瀬谷区在住 63歳
音楽の原体験を形に
○…「1曲目が終わった後のどよめきが楽しみ」。クラシック音楽を身近な場所で気軽に楽しんでもらおうと泉区民文化センター(テアトルフォンテ)で6月9日に開催する「ブラボー!オペラ」を企画した。区民企画委員となった昨年4月から温めてきた案が形になるのを前に、生声の魅力やオペラの面白さを伝え、また行ってみたいと思ってもらえるような1日にしたいと意気込みをみせる。
〇…体が弱く家にこもりがちだった小学生の頃、ラジオから流れるクラシックの曲に心を動かされ、親に頼んでレコードを買ってもらった。他校の演奏会に参加した中学時代を振り返り、「剣の舞を聴いた時にびっくりした。これが音楽の原体験」と生音の感動を生き生きと語る。大学で応用化学を学び、化学製品等のメーカーに就職。ビフィズス菌や乳酸菌の研究等に力を入れていた当時も、年間30〜40本の室内楽やハンドベルのコンサートに足を運び、音楽は身近な存在であり続けた。
〇…定年を迎えた3年前、同僚の多くが職場に残るなか、「スケジュールに余裕を持って暮らすこと」を選んだ。「無理やり何かにチャレンジするのではなく、自分の好きなことで役に立ちたい。そうすれば気持ちが切れることはない」と参加したのが区民企画委員だった。仲間と協力しながら横浜市出身のピアニストや声楽家に積極的にオファー。出演者が揃ったことで全体像が見えたといい、改めて人脈の大切さや地域のつながりを実感した。
〇…近い将来、「泉区全体で開催する音楽フェスティバルを開催してみたい。本物の音楽を若い人に聴いてもらえたら」と声を弾ませる。さらに、「地域にこういう場(区民文化センター)があると集まるきっかけになる。コンサートなどを定期的に開いて、人が動く仕掛け作りが大事」とも。好きなことに向き合い、頭に浮かんだアイディアの実現に向けて動き続ける。
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