昨年開校した飯田北いちょう小学校(上飯田町・田中秀仁校長)の校歌と校章がこのほど決定し、1月24日に児童や保護者、地域関係者に初披露された。6年生は現在、体育館に掲示する校歌額の製作に取り掛かっている。
児童数減少により飯田北小学校といちょう小学校が統合し、昨年4月に開校した同校。近隣には外国人世帯が多く住む県営いちょう団地があることから、全校の4割近くが外国籍の児童だ。その特徴から、他国の文化に触れるなど多文化共生を盛り込んだ授業づくりに力を入れ、学校目標でもある「世界へはばたく」を実践している。
開校当初から、第1期卒業生を送り出す前に校歌と校章を作りたいと校内で話し合いを重ねてきた。6月には各学年の代表児童らと教職員が集まり「校歌・校章プロジェクト」を結成。夏休みの期間を利用し、学校のイメージや区を象徴する単語やデザインを募集した。集まった単語を集計してまとめ、ブラジル音楽ピアニストの今井亮太郎さんに作詞作曲を依頼。24日には今井さんが同校を訪れ「世界の子どもたちが楽しく集っている校風と、広がるのどかな情景を大切にして作った」と曲のイメージを話したのち、弾き語りで披露した。
2校の思い反映
校章は手書きのデザインとそれに込めた思いを募集。4作品の中から全校児童で投票し、飯田の米を描いた6年生の女子生徒のデザインが選ばれた。これに加え、プロジェクトメンバーから統合前の2校の校章を使いたいと案が出て、一部を採用。飯田北小の「桑の葉」と、いちょう小の「いちょうの葉」を取り入れた校章が完成した。田中校長は「子どもたちの手で作られ、願いが込められた校歌、校章。感慨深い」と話す。
木版は460枚
6年生児童56人は現在、卒業制作として体育館に掲示する校歌額作りに取り組む。1枚の木版に文字を転写。彫刻刀で彫り、やすりがけをしたのち、色を塗るところまでの作業だ。6年生の担任を務める吉成純一教諭は「この年にしかできないことを児童たちも理解している分、意欲を感じる。一文字一文字気持ちが込められているので、完成が楽しみ」と話した。卒業式は、3月20日に行われる予定。
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