湧き水と豊かな自然を守り、子どもたちが安全に遊べる地域の憩いの場を作りたいと下和泉4丁目で活動を進める「下和泉湧き水を守る会」。重機による工事が大方終わり、5月のお披露目会に向けた整備作業が最終段階に入った。
湧き水と森を守る活動を始め、3年目。この取り組みは、地域の特性を生かし、市民が身近な生活環境の整備を提案する市の「ヨコハマ市民まち普請事業」で昨年度採用され、助成金500万円の交付を受けている。今年度は業者による大規模な工事も行われ、うっそうとしていたゴミだらけの森は一変。遊歩道が作られ、カエルなどの水生生物のすみかとなるビオトープや子どもたちの水遊び場、近隣の畑での水やりや野菜の洗い場に使える水汲み場も湧き水の小川を活用して設置された。近隣住民も「前を通るたびにきれいに明るくなっている。今後が楽しみ」と期待を寄せる。
現在は50人の会員が毎週火曜日を中心に、日々作業に精を出す。小学生ら親子連れにも参加してもらいたいと第3日曜日にも活動を行うなど、整備段階から「地域の森」として思い出を作ってもらいたいと考えている同会。代表の滝川清一さんは「誰かがやらなければこの森は荒れる一方だった。当初の予定と変わり、設計・施工管理で手間取った部分もあったが、ようやくここまで来た」と話す。
森の名称は「わきみずの森」と決まり、すでに森の入口には看板も立てられた。現在は安全性を高めるため、滑り落ちないよう小川脇の土を段々に掘り、森で切り出した木を活用した安全柵の設置を行っている。いまだに土を掘れば、過去に捨てられたゴミが出てくるが、会員の落合貞徳さんは「数年後には植物が生えて、ホタルが飛んで。子どもたちが喜んで遊ぶ姿を思い描けば、この作業も大変だとは思わない。生きがいだよ」と語る。
お披露目会は5月21日(日)の午前10時から。区長らによる式典を行い、記念植樹も予定している。
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