泉区交通安全協会の3代目会長を務める 八巻 裕仁(ゆうじ)さん 岡津町在住 67歳
安全目指し、まずは一歩
○…まもなく始まる春の全国交通安全運動。これに合わせた区内での啓発活動といえば、例年、街頭でのグッズ配布が主だった。しかし、今年から地域の人が集う参加型のイベントに変更。子どもが交通ルールを楽しく学べるゲームも用意した。「マンネリ化を止めなければ」。危機感を覚え、会員とともに決めたものの、新たな挑戦には不安もある。それでも「まずはやってみることが大事」と使命感に燃えている。
○…協会の主な活動の一つが交通安全教室だ。自身も教室を担当する指導部長を6年務めた。年間100日は区内各所に出向いてきた。「仕事を休むこともあった」と言うが、振り返る表情はどこか充実感に満ちている。事故を再現する衝突実験は、衝撃的なため賛否両論あるが、「危険性を目と耳で感じる体験は、安全意識を高める重要な機会になる」と肯定的。「事故にあってからでは遅い」。未来ある子どもたちのことを思っての考えだ。
○…昨年5月、会長に就任。「口だけじゃなく行動も伴っていきたい」と、今もパトロールなどに積極的。泉区は高齢者事故と自転車事故の割合が多い。「見たつもり、慣れた道という油断、相手が止まるだろうといった勝手な思い込み。これらは、すべて危険のもと」ときっぱり。交通ルールの厳守、ゆとりを持った行動、人にやさしい運転…。自転車を含め、運転者一人ひとりのマナーと基本の徹底こそが事故を減らすと信じている。
○…若いころ勤めていた日本ビクターでは山岳部に入り、山登りに明け暮れた。興味を持つととことん突き進む性格。尾根登りでは満足できなくなり、沢に、ロッククライミングと難度を上げてきた。14針を縫う大けがも負ったこともあるが、山を語る目はいきいき。今は丘の上の自宅で建設機械のリース会社、(有)八巻機械を営みながら、山岳部の企画で出会った妻との2人暮らしを楽しんでいる。
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