昨季19年ぶりの日本シリーズ出場を果たした横浜DeNAベイスターズ。日本一の夢は叶わなかったが、その活躍は夢を「目標」に変えるものだった。一昨年からは横浜スタジアムと「一体経営」になり、横浜の都市空間づくりにもコミットするなど着実に存在感を示している。(株)横浜DeNAベイスターズ、(株)横浜スタジアムの社長を兼任する岡村信悟社長に話を聞いた。
――まずは2017年のチームとしての振り返りを。
「横浜大洋ホエールズ時代から数え、横浜に来て40年目という節目に19年ぶりの日本シリーズ進出を果たせたのは素晴らしいこと。敗れはしても、その体験は『今度こそリーグ優勝して、日本一になるんだ』と現実的な目標にすることができるものでした。選手、監督、スタッフ、ファンの皆様にとって、そんなかけがえのない1年だったと思います」
――接戦での劇的な勝利や逆転劇も印象的でした。
「他の球場と比べても、横浜スタジアムには相手チームをのみこむような独特の雰囲気がある。特に接戦では、ファンの力で勝たせてもらえたことが大きかったと思います。選手はそれを自覚し、シーズンに向け切磋琢磨していかないといけない。昨季は2位争いさえできなかったけれど、今年こそ優勝争いをしていかないといけないと思います」
――ハマスタの観客動員数は近年右肩上がりで、昨季は過去最多の約198万人に上りました。そんな中で考えるべきこととは。
「ファンの皆様が試合に『参画』しているという雰囲気を感じます。地域がその空間を創り出しているということがとても重要で、球場内だけでなくパブリックビューイングや野毛の街などでも盛り上がりを生んでいるように感じます。
動員や売上はおかげさまで好調ですが、私たちが追うべきは数字ではなく、『感動の質』です。それを見失ってグッズやイベントを企画すれば、いずれ崩れてしまう。ファンとチームのパイプを太くし、常に点検することが不可欠です。
また満席の多さは、実際に球場の雰囲気を味わうという体験の『機会』を十分用意できなかったということでもあり、収容人数の拡大は一刻も早く実現しなければと考えています」
――昨年11月にはスタジアムの改修も着工しました。
「2020年2月の完成に向け、球場とその周辺空間をデザインする『コミュニティボールパーク化構想』が具体化します。また横浜の街全体が対象となる『横浜スポーツタウン構想』についても、方向性をより明確に発信していく必要があります。横浜市との包括連携協定『アイラブヨコハマ協定』をはじめ、行政や企業団体との協働の中で、横浜の未来、空間を一層魅力的なものにしていき、それを着実に、目に見える形で実現していきます」
――横浜市民へのメッセージをお願いします。
「球場の工事中はご不便もおかけしますが、期待に応えていけるよう力を尽くし、皆様とともに取り組んでいきたいと思います」
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