交通安全ボランティア団体の「泉交通安全母の会」が3月末日をもって解散した。同会は1992年に発足。泉警察署とともに交通安全啓発の各種イベントに参加していたが、約30年の活動に幕を下ろした。
泉交通安全母の会は区内8地区からの代表で構成。地区によって町内会の婦人部や近隣小学校児童の保護者らが兼務していた。活動費は泉交通安全協会が負担していた。
主な活動としては区内での交通安全啓発。年間を通じては幼稚園・保育園での人形劇による「横断歩道の渡り方」「信号交差点の渡り方」などの教室を実施。区の福祉保健センターによる両親教室ではチャイルドシートの装着方法を指導したほか、小学校では自転車安全教室開催の手伝いもしていた。また年末交通事故防止運動で配布していた手づくりの「命なが餅」は毎年の風物詩にもなっていた。
解散理由のひとつは会員の環境の変化。母親世代が多いのが団体の特性だが、共働きの世帯が増えたこともあり担い手確保が難しくなっていた。PTAの活動とも重複する部分があり、今後の活動について会員で議論を重ねた結果「役割を終えた」として2020年度での解散を選択した。
最後の会長を務めた瀬戸啓子さん(69)は「時代の流れもあり解散は仕方のないこと。個人的には引き続き交通安全の活動には関わっていきたい」と話した。区内の各交通安全団体が出資し小学校に入学する新1年生へのランドセルカバー配布が、同会としては最後の活動となった。
交通安全母の会は警察署管内ごとに存在する。市内の母の会の事務局を担っている横浜市交通安全協会によると、今年3月時点で市内21警察署のうち母の会があるのは16カ所。(市安協傘下でない港北母の会を除く)。泉母の会の解散により、市内で母の会がないのは金沢区と泉区となった。
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