泉区在住の刀絵(切り絵)作家・宮本なるさんの作品が鶴岡八幡宮に奉納され、8月6日(土)から同神社で行われるぼんぼり祭で披露される。今回の作品は「巴御前」を題材にしており、「やさしさと力強さの象徴でもあり、コロナに負けずにまた活気が戻るように」との思いを込めている。
鶴岡八幡宮のぼんぼり祭は鎌倉の夏の風物詩ともいわれている祭りのひとつ。源実朝の誕生日とされる8月9日にあわせて行われており、今年も6日から9日までの4日間に開催する予定だ。
この祭りの見どころの一つが「ぼんぼり」で、参道には各界の著名人が揮毫した書画数百点が並ぶ。今年はNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が放送中ということもあり、同神社から打診を受けた宮本さんは巴御前を題材にしたという。
宮本さんは和鋼の小刀を用いた切り絵「刀絵」の作家として広く活動しており、これまでもぼんぼり祭に奉納してきた。鶴岡八幡宮の関係者も「宮本さんの作品は切り絵ということもあって、ぼんぼりに灯りがつくとまたとても映えるのです。毎年楽しみにされている方々も少なくありません」と話している。
泉区にもゆかり
作品の制作にあたって資料を集めていたところ、宮本さんは泉区内にも巴御前ゆかりの場所があると知ったという。「横根稲荷神社で巴御前は一夜を過ごし、古井戸の水を化粧の水として使ったそうです。そんなゆかりが身近にあることに驚きました」。宮本さんは制作に取り掛かる前に、実際に参拝に赴いたのだそう。
そうして巴御前に思いを馳せ、浮かんだイメージが「"花無き花"となりて、戦さばを舞わん」というもの。また地元のなぎなたクラブの練習にも参加して作品づくりに生かしたという。
宮本さんは「泉区に移り住んでまだ数年ですが、地元の歴史も興味深いものが多い。そういったものも今後作品作りの中で取り組んでいけたら」と思いを語った。
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