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風水害に備え、できること「他人ごと」を「自分ごと」に

社会

公開:2020年8月27日

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昨年の台風15号では、金沢区・磯子区とも大きな被害を受けた
昨年の台風15号では、金沢区・磯子区とも大きな被害を受けた

 近年、地球温暖化の影響もあってか、集中豪雨や台風、暴風などの被害が大きくなっている。昨年は大型の台風15号、19号が相次いで列島を襲い、金沢区・磯子区にも大きな被害をもたらした。これから本番を迎える台風シーズンを前に、普段からできる「備え」とは何かを考えた。

 なぎ倒された木、壁に突き刺さる自動販売機、壁のなくなった建物――。昨秋の台風15号で特に甚大な被害を受けた金沢区の福浦幸浦地区。水が引いた後の風景は、まさに津波が引いた後のようだった。

 もちろん被害を受けたのは、産業団地だけではない。内陸部の建物被害も両区あわせて300件をゆうに超える。その大半が暴風によるもので、瓦が剥がれるなどの屋根の被害、飛来物や倒木による家屋の損傷などが相次いで報告された。また、がけ崩れや土砂流出、冠水、浸水などもあったという。

まずは「自助」

 では今、「風水害に備えてできること」は、何か。まず第一に大切なのは「自助」。大規模自然災害が頻発する昨今、災害は対岸の火事ではなく、明日にでも起こりうる「自分ごと」なのだ。

 磯子区と金沢区の危機管理担当者は「日ごろからハザードマップなどで自宅付近に危険と思われる場所がないか、確認しておくことが重要」と話す。また、風で飛ばされそうなものの固定や片付け、窓ガラスの飛散防止対応、避難時の持ち出し品の準備、落ち葉やごみが詰まらないよう側溝や雨水ますの掃除なども推奨している。

 「共助」で大切になるのは、地域の横のつながりだ。地域の支え合いの基盤となる自治会町内会は、それぞれ防災訓練や備蓄品管理を普段から行い、非常時に備えている。「日ごろから顔の見える関係を作っておくことが、助け合うきっかけにつながります」。障害者や高齢者ら自力避難が困難な災害弱者の避難などの際にも、地域の協力は不可欠となる。

「難を避け」安全確保

 昨年の台風19号では、市内で8893人が避難した。198人が避難した関東学院大学では、急遽ホールも開放し対応にあたった。今年は避難場所の感染症対策も課題となる。両区の担当者とも口を揃えて「避難場所に行くことだけが避難ではない」と訴える。避難とは文字通り、「難を避ける」こと。前もって親戚や友人宅など安全に避難できる先を検討しておくほか、自宅が安全であれば、建物内で上の階に移動する「垂直避難」も選択肢の一つとして有効だという。

 災害時の対応は、地域や家族によって異なること。前もって家族で防災について話しあう機会を作るのも、対策の一つだ。自宅の周囲がどんな地形で、どんなリスクがあるのか――。防災マップなどで確認し、もしもの時の行動や避難先を事前に決めると安心だ。

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