神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

市季刊誌 休刊を惜しむ声 販売厳しく 事業者撤退 執筆者「貴重な資料」

文化

公開:2022年4月21日

  • LINE
  • hatena
休刊前最後となる「横濱」76号
休刊前最後となる「横濱」76号

 横浜市の季刊誌「横濱」が4月5日発売の76号で休刊となった。市とともに編集を行う事業者が昨年度で撤退し、新しい事業者が見つからなかったため。関係者からは「『横濱』は貴重な資料で、休刊は残念」と惜しむ声が聞かれる。

 「横濱」は2003年6月に創刊された。テーマを設け、歴史や地域、文化の魅力を紹介する雑誌として、年4回発行。05年からは市から編集・制作業務を受託した神奈川新聞社が市と協働で編集し、地域に詳しいライターらが執筆していた。

 創刊当初は400円、19年10月の66号からは630円で書店や区役所売店などで販売。多い時には1万5千部、この2年半は9千部を発行。市によると、「地図」をテーマにした15年、17年の号はともに1万部以上を売り上げ、ほぼ完売。一方、スポーツをテーマにした12年の号は販売率が約3割にとどまるなど、内容によって差があり、通算の販売率は約7割だった。

 同社が市に提出した21年度の見積書によると、年間の発行経費は約1826万円。市が同社に支払う約895万円の「制作負担金」と雑誌の販売収入、誌面の広告費でそれを賄ってきた。

 市は毎年、事業者から提案を募り協働編集者を選んでいたが、同社から22年度は参画できない意向が示された。76号に掲載された「休刊のお知らせ」ではデジタル化の進展による販売環境の悪化や発行経費の上昇などを要因に挙げている。

「記録の意義 認識を」

 「横濱」で市民活動などを紹介する連載「横浜の底力」を執筆していた金沢区在住の作家・山崎洋子さんは「『横濱』は横浜が歩んできた歴史を知る上で貴重な資料であり、財産だった。移り変わる歴史や市民のさまざまな動きを記録することは重要で、市はその意義を認識してほしい」と再発行を強く願っている。

 市は「コンセプトや発行回数などを見直し、内容をリニューアルする」としており、発行体制を検討し、事業者を募集した上で、年度内には冊子を発行したい意向だ。

 休刊前最後の号は鉄道開業150周年を受け、鉄道の歴史を振り返る内容が中心になっている。

金沢区・磯子区版のローカルニュース最新6

一年中盆踊り楽しみたい

一年中盆踊り楽しみたい

西柴で毎月第3月曜に教室

5月9日

5月20日から全館休館

金沢スポーツセンター

5月20日から全館休館

5月9日

神奈川版が発売

地球の歩き方

神奈川版が発売

全33市町村網羅532ページ

5月9日

夜の新杉田公園でヨガ

夜の新杉田公園でヨガ

5月17日、芝生広場で

5月9日

大谷野球部が春大会制す

磯子区少年野球

大谷野球部が春大会制す

創部50年の節目に初制覇

5月9日

子育てに「ゆとり」創出

山中市長インタビュー

子育てに「ゆとり」創出

直接支援で実感へ

5月9日

あっとほーむデスク

  • 5月2日0:00更新

  • 4月25日0:00更新

  • 4月18日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月9日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook