朝比奈小市民図書 「地元に良い講演会を」 樋口氏迎え30周年記念
講演をする樋口さん
朝比奈小学校の市民図書世話人が11月10日、30周年を記念した講演会を開いた。講師に憲法学者・樋口陽一さん（78）を迎え、約１００人が参加。講演の冒頭で「憲法は『時代遅れ』かと言えば、その答えはノーとイエスバット」と述べ、その理由を日本国憲法の歴史や意義などを交えて、解説した。質疑応答では「改憲」や「尖閣諸島」についての質問も。その積極的な発言から、参加者の関心の高さがうかがえた。
朝比奈小の市民図書室は１９８３年に開館。現在41人の世話人が在籍しており、土日の開館のほか、学校の図書室の整備や劇の公演、お話し会など年間を通じて活動している。
講演会は１９８６年から毎年、開催。直木賞作家の故・胡桃沢耕史さんや女優の藤村志保さんら講師を迎えてきた。開催資金は２年に一度行われる古本市の収益を充てている。市民図書の代表を務める石川裕子さんは、「『高齢化社会に向けて下駄ばきの文化を』を合言葉に、地元でも良い講演会を聞けるように活動してきた。地域の人々の知的好奇心を満たすお手伝いができれば」と話した。
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