プロのマリンバ奏者。津久井湖城山公園で乳幼児を対象にしたコンサートを開催する 松本 律子さん 緑区根小屋在住
音楽で豊かな地域づくり
○…津久井湖城山公園でコンサート『うたうたげ 音楽の庭 つくい〜0歳から楽しもう音楽を』を開催する、音楽ユニット”うたうたげ”の代表を務める。4年前から始めたコンサートは年3回定期的に行い、毎回30〜40人余りの親子が参加。小さな子どもでも楽しめるよう演目の選定からオリジナル曲の演奏、実際に楽器に触れる機会を設けるなど、随所に工夫がなされている。6月は美術作家をゲストに招き、参加者全員で音楽に合わせて蝶々や野原を描いた作品を製作した。「小さなお子様は音をそのまま感じとるので、ごまかしがききません。選曲、演奏ともに難しいですね」
○…木琴を大きくした打楽器である”マリンバ”。5歳からこの楽器を弾き始めた。大学卒業後、中学校・養護学校で教職に就いていたが「日常にはないちょっとした幸せを演奏で伝えたい」とプロの奏者に転向。今では毎週末、各地の演奏会、コンサート、ライヴなどに出演する。マリンバの魅力を「優しい音色」と話すが、「観客からは演奏する動きがおもしろいという声が多いです」と語る。7月16日には串川地域センターで開催されるオペラ『ヘンゼルとグレーテル』の全体プロデュースも担当する予定だ。
○…津久井には結婚を機に、8年前から移住。現在は4歳の娘さんの母親として奮闘中だ。「この辺は、昔ながらの人と人、隣近所同士の繋がりが残る素晴らしい地域です。同じ年代のお子様を持つ、母親が多いのも子育てには助かっています」と優しく笑う。
○…福島県出身。故郷である福島を中心に活動を行っていたが、震災後は「何かの助けになれば」とコンサートにかける想いは強まっている。「震災から約1年4カ月が経ちますが、まだ何も終わっていません。様々なことを発信できる立場にいるので、忘れないことが大事だということを伝えていきたいですね」と話してくれた。