癒しの花展「Harmony」を杜のホールはしもとで開催した 谷地 美登利さん 西橋本在住 56歳
「心の癒しを提供したい」
○…花を介して心を癒す「フラワーセラピー」。香りや色彩、心理学に基づいてアレンジした花や、花の絵を展示した、癒しの花展「Harmony」を10月8日、杜のホールはしもとで開催した。「全ての人がわかり易く、親しみを持てるものにしたかった」と知人にも協力を仰ぎ、花をモチーフにした約30点の作品を展示。癒しのテーマに沿い、自身が研究するハーブティーを振舞うなど、来場者をリラックスさせる演出は好評だった。「病気や仕事など様々な悩みを持つ人が多いのが現代です。花は人に癒しを与えるので、心にそっと寄り添う作品を見て欲しかった」と微笑む。
○…2008年に子宮頸がんを告知された。病は克服したものの、その時のショックから受けた心の傷は、病名も治療法もない口への痛みとなって今も続く。そうした中、大好きだった花に触れることにより救われた部分が大きかった。「病気後、私を理解してくれる多くの人に支えられてきました。同じような苦しみを持つ人たちの助けに少しでもなれば嬉しい」と、今回花展を開催した。
○…趣味で10年ほど前からフラダンスを始めた。リハビリでは中々体力回復は見込めなかったが、好きなフラダンスをすることで劇的に改善していった。「心と体の双方が順調で、幸せな暮らしが出来ます。私にはフラダンスが体力回復のケアをしてくれました」と振り返る。今では、フラダンスを踊る際に履く手づくりのパウスカートなどを持参して、地域の高齢者施設に慰問活動も行っている。
○…「震災当初は生死の問題で余裕がありませんでしたが、今は心のケアが重要」と展覧会と同時に小物やアレンジの販売会を行い、収益の一部を「石巻を考える女性会」へ寄付した。親戚が福島在住だったこともあり、震災に強く心を痛める。「美しいものは人の心を和ませるので、自分の出来ることがあれば今後も協力していきたい」と話した。