書籍『10分で描けるセラピーアート入門』に作品が掲載された 福山 恵美子さん 橋本在住
「ママを癒す」それが源
○…思い思いの色の軟らかいパステルを削り、粉を手で伸ばしながら描いていくパステルシャインアート(PSA)。その作品を紹介する書籍『10分で描けるセラピーアート入門』への掲載を依頼された。「やってみようかな」。そうして出来上がったのが、紫陽花に囲まれた2人の子どもたちが笑顔で傘を差している『梅雨』という名の作品。聖路加第一画廊で開催された「輝きのパステルシャインアート展」にも出品された。
○…PSAとの出合いは7年程前。創始者・江村信一氏の本を読んだことがきっかけだった。自分らしさが表現でき、誰もが簡単に描くことができる。見て癒され、描いて癒される。「安心した気持ち、元気になれる。それがPSAの魅力です」。今ではインストラクターとして、自身のアトリエで教室を開くほか、平塚市美術館や相模原市の子育て支援施設で講師を務めるなどの活動を行っている。
○…妻として画廊を経営する旦那さんを支え、母として子どもたちを育ててきた。精一杯に取り組んでいたある時、心のバランスを失った。カウンセリングなどを受けている中で、アートセラピーとの出合いが自分を変えた。「言葉以外で自分を癒すことができた。同じように苦しんでいる人を助けることはできないか」。その思いからセラピストの資格を取得し、人を癒すための活動を始めた。そこにPSAを採り入れた。「お母さんたちを癒したかった。ママがやりたいことをやって、笑顔でないと。それが子どもにとって一番の幸せですから」と微笑む。
○…人生を楽しむ。面白いことをみつける。その大事さを経験から学んだ。人を楽しませて楽しんで、人を喜ばせて喜ぶ。それが自身の性格であり、モットーだ。「心美人を増やしていきたい。PSAがその一助になれば」。県内でも数少ないインストラクターとして、その魅力を少しでも多くの人に伝えていくこと。それが今後の目標だ。