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城山出身の作家を紹介する「加藤武雄の文学について」を上梓した 野口 英次さん 二本松在住 79歳

公開:2013年12月5日

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「加藤文学を知ってほしい」

 ○…明治、大正、昭和と活躍した城山出身の小説家・加藤武雄。氏の作品を独自の視点で紹介した『故郷、近代女性像の作家、加藤武雄の文学について』をこの程、上梓した。「加藤武雄は女性を主人公にした小説が多く、大衆文学の第一人者です。もっと地元の人にその功績を知って欲しい」と、19冊の小説をわかりやすい批評入りで紹介。2010年から取材を開始し、氏の甥である加藤正彦元城山町長などに取材を重ねた。しかし、小説や資料が地元に少なく、調べものの大半を加藤武雄が晩年を過ごした世田谷の文学館で行ったという。「女性の表現には特筆するべき点が多いので、ぜひ作品を読んでみて下さい」と説明する。

 ○…「地元の英雄といえば尾崎行雄が有名ですが、加藤武雄も城山で多くの奉仕活動を行っていたのですよ」。戦前の相模原で教員生活を営み、学校建設や地域開発に多額の寄付を行う他、食糧難だった戦後に水田開発を推奨するなど、その功績は城山湖畔にある文学碑や、相原地区にある碑文に残されている。一方で、その存在や作品を知っている地元住民が少ないことを指摘。そうしたことなども今回、本で触れている。「生まれ故郷の相模原に、作品が手軽に読める文庫のような施設が建設されれば良いですね」

 ○…「昔ながらの人間で、融通の利かない性格」と、自身を分析。定年までは、相模原市内の高校で英語の教諭として奉職した。特に生活指導の役に長年つき、生徒と直接向き合ってきた。「体罰はありませんでしたが、生徒たちにとっては融通の利かない頑固な教師だったかもしれませんね」と笑顔で振り返る。

 ○…趣味は読書。特にここ数年は明治以降の文学、小説にはまっているという。「2人の息子は海外、沖縄と遠くに住んでいるので、孫ともなかなか会えません。寂しいですが、その分趣味に熱中できます」と笑いながら話してくれた。
 

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