三菱重工相模原ダイナボアーズの新キャプテンに就任した 西舘 健太さん 中央区横山台在住 27歳
昇格へ 若き主将の決意
○…チームの陣容が大きく変わり、新たな船出を切る今シーズン。8年ぶりのトップリーグ昇格を目標に掲げるチームは、新キャプテンに27歳の指令塔を任命した。ベテランと呼ばれる選手も多いチームにあっては経験も浅く、打診を受けた際には「正直不安が大きく引き受けるか悩んだ」と吐露する。それでも「こんな機会はめったにない」と腹をくくり、チームの期待に応えることを選んだ。
○…3兄弟の末っ子。中学時代、1つ上の兄がラグビー部を創部したこともあり、自身ものめり込んでいく。決して満足とは言えない練習環境のなか、仲間と必死に楕円球を追いかける日々。ゲームを司るスクラムハーフのポジションを務めていたため「授業中もずっとサインプレーばかり考えていた。正直勉強はあまりしてないですね」とはにかむ。高校はラグビーの名門・流経大柏に進学。朝から晩まで、練習の虫と化した。監督からは、ラグビーだけでなく社会の礼儀も教わった。「地獄の3年間」と例える高校生活は、今のラグビー人生にしっかりと生きている。
○…チームメートからは「笑い声がうるさい」とよくからかわれる。いわばチームのムードメーカーだ。たまの休みには、明るくて活発な夫人とともに、好きな洋楽を流しながら湘南や江の島の海へと車を走らせる。「本当は僕、インドア派なんですけどね」。そう話す横顔も、どこか充実感で満ちている。最近では夫人の影響から、ウォータースポーツの一種であるスタンドアップパドルサーフィンに熱中している。
○…主将として自らが先頭に立ち、行動に移すことを心がける。前衛と後衛の繋ぎ目となる自身のポジションと同様に、チーム内でも先輩と後輩の橋渡し役を担う。今季のチームスローガンは「T.N.T」(チームのために)。若き新主将のもとにチームが一つになった時、悲願のトップリーグ昇格が現実のものとなる。