橋本と大沢地区をつなぐコミュニティバス「せせらぎ号」が、10月1日からアリオ橋本まで一部運行を延伸した。運行継続条件を満たすために、少しでも利用者を増やそうと、住民のニーズを採り入れての実現となった。
「せせらぎ号」は、交通不便地区と言われる大沢地区と橋本駅をつなぐコミュニティバスで、2009年1月に本格運行を開始。現在、相模川自然の村〜橋本駅南口間を1日往復11・5便が運行している。今回、アリオ橋本まで延伸したのは、そのうち往復3・5便。相模川自然の村発が午前10時45分、午後0時45分、2時45分。一方でアリオ橋本発は、午前10時55分、午後0時55分、3時10分、5時10分となり、これまでの運行時刻が変更されている。
コミュニティバスの運行は「1便当たりの輸送人員が10人以上」「運賃収入が車両償却費等を除いた経常費用の50%以上」を毎年満たすことが継続条件となる。せせらぎ号は、運行を開始した2009年度は1便平均10・6人で収支比率57・8%、10年度は平均10・6人で55・5%、11年度は10・2人で55・7%と毎年わずかながら条件を上回る程度。そのため、少しでも利用者が増えるならと「アリオまで延ばしてほしい」という住民のニーズを採り入れ、今回の延伸が決まった。「駅からアリオまで少し距離があるのでその区間だけでも利用してもらっていい。少しでも多くの人に利用してもらえれば」と市交通政策課では話している。
イベントで利用喚起
「交通不便地区で高齢者にとっても絶対に必要なもの」。そう話すのは地域住民で組織された運行協議会だ。同会では、運行継続のために、利用喚起策として沿線施設での絵手紙展や押し花展のほか、バス車内での絵画展や写真展を企画するなど試行錯誤を続ける。 今年7月には、旭小学校の児童向けにバスの乗り方教室を実施。9月15日には、子どもたちに人気の緑区イメージキャラクター”ミウル”がバス応援隊長に就任。ビレッジ若あゆで開催されている「かかしフェスティバル」(10月8日まで開催中)に参加して、ミウルの塗り絵、お絵かき体験などのイベントも行った。そこで作成した絵をバス車内で展示するなど、乗車PRのための企画が行われている。「地域住民の足となるバスの運行を続けるためにも、こうした企画を続け、利用者を増やしていきたい」と同協議会では話している。
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