4月1日に相模原市北消防署長に就任した 渡部(わたなべ)千代次(ちよつぐ)さん 橋本在住 59歳
消防生活の集大成を地元で
○…「いろいろなものに感動できる職員であってほしい」。署長就任の際、署員たちにそう話した。市民の安心・安全のため、消防職員は24時間あらゆる災害に即応することが務め。市民の期待に応えるべく、消防訓練で知識・技術の習得はもちろん、優しい職員になってほしいとの思いから出た言葉だ。「消防職員はいかついイメージでしょ。親しみある職員になってほしくて」と笑顔がこぼれる。
○…前任は、津久井消防署の査察指導課。その前は、本庁の消防総務課で、消防団担当課長として旧津久井4町との消防団統合に向けた準備を進めた。「人と人との繋がりは大事。いい経験ができた」。その消防団を、地域に”顔が見える”組織として、これから予想される災害になくてはならない存在に挙げる。「地域の消防団と連絡を密にして、訓練や実災害の時に連携してやっていきたい」
○…橋本を中心とした高層マンションや大型商業施設、工業団地、河川、山間部と地域の様子は幅広く、市の北の玄関口としてこれから大きく発展していくであろう管内は、様々な災害対応が求められる”消防防御が難しい地域”だという。そうした環境下で、災害に即応し、市民の安全・安心を守ることへの重責を感じている。そのためにも職員の資質をあげ、モチベーションを高めていく。「やりがいがあるし、できた時の達成感もある仕事。与えられた職責を全うしたい」
○…橋本出身橋本育ち。「大きくて、格好よくて、勇ましい消防車が好きだった」。晴れて消防士になり、40年経った今でも「消防車が一番格好いい乗り物」と笑顔で話す。その笑顔が2人の孫の話になると「もうかわいくて」とさらに綻ぶ。大好きで、人にも自分にも誇れるという消防の仕事もあと1年。「最後に地元で仕事ができるのが嬉しい。頑張りますよ」。これまで培った知識、経験、自信を署員に伝え、地域防災のために役立てていく。
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