地域で演奏活動を行う「D・M・Tオジンバンド」のリーダーを務める 古宮(こみや)國男さん 中野在住 73歳
「バンド演奏で地域貢献を」
○…メンバー10人の平均年齢は66歳。”オジンバンド”のボーカル兼サイドギターとしてステージを盛り上げる。「元はオヤジバンドだったけど年々歳をとってね。だからオジンに」と苦笑する。演奏曲は、60年代のUSポップスを中心にカントリー、ロック、ラテンと幅広い。9月末に参加した相原二本松ふれあい市でも喝采を浴びた。「懐かしんで、楽しんでもらえて嬉しい」と微笑む。
○…バンドの特徴はそのメンバー構成。全員が中野地区上町自治会の会員。役員会が終わった後の打ち上げの際、音楽好きが多く、何人かが昔バンドをやっていたという話の流れから、2006年に結成。バンド名の「D・M・T(ドリーム マウンテン 津久井)」は「夢のある・山に囲まれた・津久井」の略。政令市移行で「津久井」の地名がなくなることから、地元の名前を入れることにこだわった。「自治会でバンドなんて珍しいですよね。地域の結びつきが強いからこそできたバンドでしょうね」
○…中野生まれの中野育ち。学生時代から歌謡曲が好きで就職後、同僚とウェスタンバンドを結成。会社を休んで高尾や八王子で演奏することも。それぞれの家庭環境の変化からバンドは解散。以来、約30年ぶりにギターを手にした。「嬉しかったし楽しかった」。中野の祭りを中心に活動を行っていると、その演奏が噂を呼んで市内各地から声がかかるように。「地域の盛り上げに貢献していければ」。今後は中野神社まつりや津久井観光センター祭りでもライブを行う予定だ。
○…まちづくり協議会の委員や毎年9月に開催しているバンドフェスタの実行委員長を務めるなど多忙な日々を過ごす。その中でも「今の生きがいはバンド。演奏の後にみんなで一杯やるのも楽しくて」と笑顔で話す。「年齢的にもできてあと5年。今を維持しながら新しい曲にもチャレンジしていきたいですね」。ギターとマイクを手に地域を盛り上げていく。