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炭素循環農法 市内唯一、導入から1年 土壌整え収量増に期待

社会

公開:2015年5月21日

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農園を管理する藤野さん
農園を管理する藤野さん

 アビオファーム(青山3738)では、炭素循環農法を相模原市内で唯一導入し、肥料や農薬を使わない、自然の法則に沿った同農法で栽培に取り組んでいる。昨年4月の開始から1年、同園を一人で管理している藤野愛美さんは「まだ土壌を整えるための準備期間。慣行農法の2倍の収穫が期待できる農法とされているのでしっかり管理していきたい」と話している。

 炭素循環農法とは、土壌微生物(菌)を育てることで野菜を栽培する農法。農薬や肥料を使わず、餌となる高炭素資材(チップなど)を畑に与え、微生物の活性化を図り、微生物と植物の共生関係によって、健康な野菜が育つという仕組み。近年全国的に広がりつつある農法だという。「実際に森林で植物が育っていくような自然の循環に沿ったもの。人間基準ではなく、自然基準で考える栽培です」と藤野さんは話す。

 同農園は約10年間遊休農地であった1・5haの土地を、東京都内で飲食店を営んでいる会社が自然農園として再生させることを目指し、昨年4月に農作を開始。自給自足の生活に憧れて、就農を希望していた藤野さんが、同社の経営者からの紹介を経て同農園の管理者となった。

 藤野さんは「炭素循環農法でできた野菜は本来の風味を存分に引き出すので、すっきりとした甘味があり、とても美味しい」と魅力を語る。しかし、微生物が住みやすい土壌を作り出すには長期間を要するため、導入する農家は少ない。準備段階の土では上手く育たない野菜もあり、この1年間は藤野さんにとって、常に試行錯誤の日々だったという。「2年間は土壌環境を整える準備期間と位置付けています。野菜の直売もしているので、今後はより収穫量を増やしていきたい」。現在は桃やエンドウ豆、ジャガイモ、ネギなどの栽培を進めており、夏に向けて、トマトやピーマン、ナスなど夏野菜の植え付けも始めていく予定だ。

「自然を身近な存在に」

 同農園では、野菜収穫・植付けやバーベキューなど、定期的なイベントを開催している。「誰でも参加可能です。季節に応じたイベントを行い、自然をもっと身近な存在として感じてもらえれば」と藤野さん。

 5月30日(土)にはオクラの植え付け体験と、収穫物を使ったパエリア調理を予定している。参加の方法は同園のフェイスブック、またはHPで確認できる。

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