公益社団法人相模原市シルバー人材センターの理事長としてまい進する 山中 森勝さん 中央区清新在住 74歳
手にしたのは「生きがい」
○…62歳の時、勤め上げてきた会社を「卒業」。人とのつながりや仲間との出会いを求めて、相模原市シルバー人材センターに登録した。それから12年。「長く続けてきただけなのに、いつの間にか大役を仰せつかっちゃって」と苦笑を浮かべる。同センターは、60歳以上の健康で働く意欲があれば、誰でも登録できる公益社団法人。3千人を超える会員を抱えるだけに、「毎日、会員の安全を願って緊張していますよ」
○…センターに登録後、最初に派遣されたのは狂犬病の予防接種の手伝い。「それまでの仕事上の肩書を捨て、全員が同列で働くのが新鮮だった」と振り返る。その後は仕事柄扱っていたワープロやパソコンの知識を生かし、相模原市高齢者大学でパソコン講座の講師やサポート役に従事した。「受講生も同世代。友人のような関係になれる」。そうしてできた人の輪が、心地良かった。「感謝されて、対価ももらえて、まさに生きがいの一つ。入って本当に良かった」
○…北海道の出身。1971年に結婚を機に相模原市へ移り住んだ。会社を卒業後は自治会運営にも携わり、地域のために尽力。防災士とさがみはら防災マイスターの資格も取得した。「少しでも役に立てればね」と笑う。会社時代の同志で集まり、山を歩くのが趣味。「今年は南アルプスを狙おうと思っていたのに、私が多忙になってしまった」と苦笑い。また、6人いる孫たちと過ごすのも至福の時間。「3年前に女の子が生まれて、さらに華やかになったよ」と相好を崩す。
○…シルバー人材センターの登録者は相模原市全体で3529人。年金支給年齢や雇用年齢の引上げなどにより、全国的に減少傾向にある。しかし、需要は増え続けていくことが予想される。「仕事の達成感は生きがいになり、健康寿命を延ばすことにもつながる。希望する日時で働けるので、多くの人に登録してほしいですね」
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