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相模原市ほか関係事業者 学習支援で情報交換会 「子どもの貧困」課題共有

社会

公開:2017年6月1日

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活発な意見交換を行う参加者ら
活発な意見交換を行う参加者ら

 社会問題化している「子どもの貧困」を背景とした「無料塾」など学習支援のあり方について、相模原市、市社会福祉協議会、市内で活動する学習支援関係事業者による初の情報交換会が5月24日、青少年学習センター(中央区矢部新町)で開かれた。行政と民間の学習支援事業者らの公式な交流会は、横浜や川崎など県内の他の政令市に先駆けての試み。市は会を通じて継続的な学習支援に取り組む構えだ。

 「子どもの貧困」とは、経済的理由などから、最低限の食事や十分な学習機会が得られずに困窮する子どもたちの現状を指す。2013年の国民生活基礎調査では、日本の子どもの約6人に1人が相対的貧困状態と定義されたことから、現在はその解消が社会全体の解決課題として挙がっており、NPOやボランティアが学習支援を行う「無料塾」や「子ども食堂」などの動きが全国で広がっている。市でも今年、市内を拠点に支援活動を行う事業者のサポートとともに、子どもや若者に関する課題を挙げ、解決に取り組む「こども・若者未来局」を新設。今回の情報交換会はその活動の一環として開かれた。

 当日は、市内で活動する学習支援事業者ら10団体が出席。社会福祉協議会が今年新たに事業者へ設けた助成制度「子ども健やか育成事業」の説明の後、現在の各事業者が運営する教室の利用状況、ボランティア登録者数など運営状況について報告し合った。事業者からは「安定して利用できる活動場所の確保」の必要性や、市内に多い「外国人家庭の子どもに対する支援」に関しての話題などが多く挙がり、とりわけ支援を必要とする子どもの情報や教室の周知など、「学校との連携」をこれからの学習支援の課題に挙げる声もあった。参加者の一人で市内で「ノヴィーニェこども寺子屋・子ども食堂」を運営するNPO法人アフリカヘリティジコミティーのトニー・ジャスティス理事長は「(無料塾や食堂などが)子どもたちの居場所となるように、市はもっと積極的に周知して欲しい」と話していた。

 同局のこども・若者支援課の担当者は、「地域で活動している団体がそれぞれ今必要とすることを肌で感じることができた。定期的にこういった会があると嬉しいという声も聞いたので継続的に取り組んでいきたい」と話し、今後の会の運営に向けた方向性を示した。同課では今年7月から11月にかけて、市内3000世帯を対象に、生活状況・子育て課題・子ども自身の悩みなどについてのアンケート調査を実施。今後必要とされる取組みをより詳しく調査した上、来年度に具体的な体制整備へ方針を策定していく見込みだ。

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