「多摩市水辺の楽校運営協議会」の会長を務める 西 厚(あつし)さん 永山在住 78歳
自然体験 次世代へ
○…6月5日に多摩川と大栗川の合流地点で実施する「川の生き物観察会」を皮切りに、いよいよ今年度の活動がスタートする「多摩市水辺の楽校」。自然の素晴らしさを子どもたちだけでなく、保護者にも体験してもらおうと、年間を通じて様々な企画を計画している。「多摩川などの川辺の環境や川のことを知って、体験してもらいたい。今は川に接する機会が少ない。そういう機会を作っていきたいですね」とほほ笑む。
○…一ノ宮公園での清掃や環境保全、植栽の活動を行っていた「たまり場コミュニティ」が会の前身。その後、多摩市水辺の協議会を設立し、2010年に多摩川流域の16市区村で組織された「水辺の楽校」のひとつとして発足。同時に会長に就任した。メンバーは20人。様々な団体の人たちが集まり、「カヌー体験」「野鳥観察会」などの主催事業や、学校の総合学習の支援を行う。「いろいろな団体の人たちが集まる中で、会長とは名ばかりの小間使いをしているだけです」と屈託のない笑顔で話す。
○…毎年夏に実施する「多摩川源流体験サマーキャンプ」では渓流のぼりや山登りを企画。そのつらい体験も、子どもたちは楽しみながら、大人が負けるくらい頑張って乗り越える。その経験をした後の表情は、行く前とは全く異なるという。「我々が動いた分だけ、子どもたちが喜んでくれる。保護者の方たちもそう。そう感じてもらえるのが何よりも嬉しいですね」
○…電気製造業の会社に勤務し、60歳を前に退社。植物が好きだったことから、昭和記念公園の植物保全団体に参加。「家でじっとしているのが嫌で。元気なうちにやれることはやっておこうと思って」。今では6団体に所属し、毎日外出する日々を過ごす。「子どもたちが大きくなっても自然環境を大切にしてもらいたいですね。保護者にもぜひ多くの方に参加してもらえたら」。日に焼けた笑顔で、今日も子どもたちと交流する。
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