映画祭TAMA CINEMA FORUMの実行委員長を務める 水野 信利さん 豊ヶ丘在住 79歳
「継続は力」映画祭を次代へ
○…市内にまだ映画館がなかった時代。「多摩でみることができない作品を市民に見せてあげたい」。その思いから、1991年に市制20周年を記念して行われた。2年目からは”市民による市民がつくる”イベントとして開催。今年25回目を迎える。「無償で参加してくれている実行委員メンバー、映画祭に協力頂いている地域の企業、支援してくれる方々のおかげです」と感慨を込める。
○…実行委員会に入ったのは初年度から。市役所の隣にあったやまばとホールで実施していた上映会の運営に携わっていたことが縁で参加した。開催にあたり配給会社に行っても、実績がないため相手にされない。そうした苦労の連続の中で、いくつかの会社から許可が下り開催にこぎつけ成功させた。市民イベントになって苦労したのが資金繰り。20年程前に実行委員長に就任した時から、毎年資金集めに奔走する。「なくすわけにはいかない。その思いだけで走ってきました」。今や多摩を代表するイベントに成長し、毎年大物監督、俳優もゲストとして参加するまでになった。
〇…「地域を中心としたイベントとして力がついてきたかなと思う。これまでの積み重ねが今に至る。継続は力なりですよ」。その言葉に重みを感じる。毎年、60人近い実行委員会のメンバーがアイデアを生み出し、新しい企画を実施してきた。「若い人たちのエネルギーが原動力。それを支えるのが僕の仕事」とほほ笑む。「若い人たちにしっかりと受け継いでもらって、多摩の文化を担う人たちが出てきてほしいですね」
○…富山県出身。子どもの頃からの映画好き。特にフランス映画がお気に入りだった。大学時代も、就職し結婚しても映画を見ることはやめなかった。「映画は友達。一緒に生活している感じですね」。映画愛にあふれる実行委員長は、今年もこれからも、多摩で映画による文化推進に風を吹き込ませ続ける。
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