神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

「子の性別決め付けないで」 支援団体「SHIP」 星野慎二さん

社会

公開:2024年3月22日

  • X
  • LINE
  • hatena
「SHIP」理事長の星野慎二さん
「SHIP」理事長の星野慎二さん

 神奈川県や横浜市、横須賀市、大和市から委託を受けて性的マイノリティー当事者や家族からの相談、支援事業などを行う認定NPO法人「SHIP」=本部・横浜市神奈川区。子どもからの相談も多く、理事長の星野慎二さん(63)は「親や周囲が子どもの性別を決めつけないでほしい」と訴えている。

相談 年間350人

 SHIPは2002年設立の性的マイノリティー支援団体「横浜Cruiseネットワーク」が前身。電話や対面で相談を受けるほか、当事者や家族の交流の場を提供する。22年は対面と電話を合わせて約350人の相談を受けた。

 長年、相談を受けている星野さんによると、最近は当事者よりも保護者からの相談が増加傾向にあるという。子どもからLGBTQなどであることをカミングアウトされ、接し方が分からず、相談に訪れるケースが多い。星野さんは「子どもの自己肯定感を高めるには、保護者の理解が必要」と訴える。ただ、保育園の保護者の中には「女性保育士がいい」という声が多くあることを挙げ、「保護者にジェンダーバイアス(男女の役割への固定観念)があるのでは」と指摘。その上で「保護者が子どもの性別を決め付けてしまうのは良くない」と強調する。また、中学や高校でも「進路指導で『女子ならこの職業に進むべき』という決め付けをする教師がいる」と懸念する。

身近にモデル不在

 子どもからの相談で多いのは「身近にロールモデルとなる人がいない」という不安の声。最近は「LGBTQであることをある程度受け入れて、その上で孤立してしまっている人が多い」と分析し、身近な相談窓口や交流の場をもっと増やすべきだと主張する。

 パートナーシップ宣誓制度が県内全市町村に整備されたが、自治体により受けられる行政サービスの範囲に差がある。星野さんは「公営病院での手術の同意など、利用できるサービスの範囲を広げて、分かりやすくしてほしい」と自治体の対応に期待する。さらに、同居する子どもも家族と認める「ファミリーシップ制度」の導入も検討してほしいと訴える。

 最後に「LGBTQの人は言えないだけで、身近な存在だということを知ってほしい」と語り、カミングアウトをしなくても過ごしやすい社会であってほしいとした。

制度や他の当事者へのインタビュー記事は二次元コードから
制度や他の当事者へのインタビュー記事は二次元コードから

厚木・愛川・清川版のローカルニュース最新6

「あつぎメロン」

プレゼント

「あつぎメロン」

読者5名様に

5月24日

鍛錬の成果を披露

鍛錬の成果を披露

ライトコンタクトカラテ競技会

5月24日

今シーズン初の敗戦

はやぶさFC

今シーズン初の敗戦

暫定3位に後退

5月24日

歯磨き粉296個を寄贈

歯磨き粉296個を寄贈

本厚木ミロード

5月24日

はしご車に長蛇の列

はしご車に長蛇の列

こども交通安全フェスタ

5月24日

県民ゴルフデー

名門程ヶ谷CC

県民ゴルフデー

7・8月対象日が特別料金

5月24日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 5月24日0:00更新

  • 5月17日0:00更新

  • 5月10日0:00更新

厚木・愛川・清川版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月24日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook