国の文化審議会が、市内飯山の小島家住宅にある主屋、蔵、門の3つを登録有形文化財として登録するよう7月17日文部科学大臣に答申した。
小島家住宅は、明治18年ごろの建築。養蚕農家の特徴を備えている。「国土の歴史的景観に寄与している」ことが認められた。答申されれば、ほぼ間違いなく正式に登録され、厚木市では初の国登録有形文化財になる。
国登録有形文化財は、都市化や社会状況の変化により存続が困難になっている文化財建造物を後世に継承していくために作られたもの。指定文化財とは異なり、緩やかな保護措置が講じられている。
当主の小島さんに聞く
小島家は現在も住居として使われている。当主の小島千秋さん(85)は17代目。小島家は明治15年の火事で焼失し、13代目の当主が約3年をかけて現在の家屋を普請したという。主屋内のザシキには焼失を免れた「戸」なども残る。また室内の各所に燃えにくく希少材といわれるクロガキが使われている。
小島さんによると、2階部分(約75畳)、屋根裏部分だけでなく1階も養蚕に使われていた。養蚕は昭和37年ごろまで行われていたそうだ。屋根は平成5〜6年ごろまでは茅葺きだった。「茅葺きの職人も減ってしまって、茅がダメになる前に銅葺きにした」のだという。「建て替え…の話も出なかったわけではないけれど、残せるものは残したほうがいい」と小島さん。
今回、全国で登録を答申されたのは、小島家を含む195件の建造物。近隣市の登録有形文化財の件数は、愛川町3件、伊勢原市8件、秦野市3件など。
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