向上高校チアダンス部(小川萌香顧問)が2月にアメリカ・フロリダ州で行われたチアダンスの世界大会「World School Performance Cheer Championships」のGame Day部門に出場。同部門で1位、さらに全部門通じた総合優勝に輝き、世界一の称号を手にした。
同部は、昨年開かれた大会「CDE Cheerleading Championship2023のGame Day Performance Cheer(高校編成)」で1位を獲得。この結果、このほどアメリカで催された世界大会への出場を推薦された。
本番を前に緊張で硬くなり、顔色が悪くなる部員もいる中で、背中をたたいて「大丈夫」と声をかけた真間心葉部長(2年)。歓声でフォーメーションの合図が聞こえない場面もあったが、慌てることなく演技を披露できた。「練習の成果が出せた。言葉にならないくらい嬉しい」と話す。
真間部長ら2年生は、3年生と1年生の間にはさまれ、時には自分たちの立場を見失い、涙を流したこともあったという。「世界一になって嬉し涙を流せて良かった」と笑顔がこぼれた。総合優勝が決まった瞬間は、「英語だったため、最初は何を言っているのか分からなかった。目標にしていた世界一だと分かり、これまでの人生で一番の達成感だった」と振り返る。
骨折から復帰して世界大会出場を果たした副部長の勝田美羚さん(同)は「本番1週間前までコーチから演技の指摘があり、落ち込みそうになったが、逆に意識を高めて臨めた。本番までの少ない時間の中で、フォーメーションの変更など演技の修正ができたことも良かった。自分たちの100%の力を出し切れた」と喜びを語る。
副部長の山田心菜さんは「お客さんが『良かったよ』と声をかけてくれた。演技中も手拍子や指笛で声援を送ってくれたおかげで、気持ちよく踊れた」と観客の後押しが力を貸してくれたことを明かした。
クラファンに100万円超
顧問の小川教諭は「世界一になったんだという感じ。皆すごく頑張っていたので結果がついてきて良かった」と話す。高額な渡米費用の一部に充てることなどを目的に始動したクラウドファンディングについて「見えないところからたくさんの方が応援してくれたことが部員の力になった。結果で恩返しができてうれしい」と感謝の気持ちを表した。
150万円を目標にしたクラウドファンディングは、2月末までに100万円を超える金額が寄せられた。
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