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三浦版 公開:2018年6月22日 エリアトップへ

横須賀三浦産 枝豆「はねっ娘」 香りと甘み 市場で高評価 出荷のピークは来月中旬

社会

公開:2018年6月22日

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岩崎ファーム・岩崎泰樹さん。父親の代が作った生産者グループ「七草会」「はねっ娘」を各農園の次世代が引き継いでいる
岩崎ファーム・岩崎泰樹さん。父親の代が作った生産者グループ「七草会」「はねっ娘」を各農園の次世代が引き継いでいる

 夏の晩酌と言えば、ビールに枝豆――。食欲をそそる鮮やかな”緑色”に、お酒を飲まなくてもついつい手が伸びてしまうものだが、三浦半島の南側、津久井浜や三浦海岸一帯が一大産地となっていることをご存知だろうか。

南下浦の風を味方に

 この地で枝豆の栽培が始まったのが、15年ほど前。もともと「三浦七草会」として連携していた津久井・三浦海岸の生産者グループが、品種の選定や栽培技術など共同の基準を設けた「三浦はねっ娘会」を結成し、地元でのブランド化を進めた。

 「はねっこ」とは、三浦独特の土の呼び名で、「風で飛ばされた地面の泥」という意味。根付きが良く、なによりもここに吹く適度な風が、虫を付きにくくしてくれるという。

出荷のピークは来月中旬

 「強すぎず、弱すぎず。いつも枝が揺れるくらいの風が良い」と岩崎ファームの岩崎重夫さん。霜が降りない温暖な気候も枝豆の栽培に最適だという。国内各地の産地より収穫時期が早いのも特徴。茶豆系の品種で、「香りと甘み・旨味が濃く、バランスが良い」と市場関係者からの評価も高いという。現在は、4戸の農家(岩崎ファーム・岡安園・原田農園・松原農園)で連携し、情報共有しながら品質安定に取り組んでいる。

鮮度キープに試行錯誤

 採ったばかりの枝葉付きの枝豆が次々と運び込まれているのは、津久井にある岩崎さんの作業所。5月中旬から選別や洗浄・袋詰めの作業が始まっている。7月末ごろまで短期パートの手を借り、多い日は100人以上が従事する。

 なぜこんなに人手が要るのか。商品の袋を開ければ分かるが、莢(さや)に数cmの枝が残っている。これを手作業で行っているからだ。機械で枝葉と莢を分別する生産者も多く、同ファームでも導入していた時期もあったが、「傷が付きやすく、鮮度もすぐ落ちてしまう。枝付きにして、すぐに冷蔵すれば旨味もキープできる」と岩崎泰樹さん。長年かけて辿り着いたこの”ひと手間”が、味や風味だけでなく商品価値を高めている。

 今年は、例年よりも少し実りが早く、同会では約60万袋の出荷を見込む。ピークは6月中旬から1カ月間。首都圏・近隣の量販店で並ぶほか、近年では、ネット販売も強化。また、各農園で直売も行っている。

*  *  *

 「沸騰したお湯で茹でるのが基本。概ね3〜5分、茹で時間によって食感や旨味が変化するので、おいしい食べ方を追求してほしい」と岩崎さん。同グループでは、「はねっ娘」ブランドでにんにくも手掛ける。秋口からは、正月に向けた七草の準備に取り掛かっていくという。
 

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