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三浦版 公開:2020年9月11日 エリアトップへ

万葉集から近現代まで 文学に描かれた「ハマカンゾウ」 作品解説冊子を制作

文化

公開:2020年9月11日

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 夏から初秋にかけて、小網代の森で鮮やかなオレンジ色の花を咲かせるハマカンゾウ(浜萱草)。中国で萱草は、憂いを忘れさせる草「忘憂草」の名で親しまれ、日本でもノカンゾウやヤブカンゾウなどとの総称で古来から「忘れ草」と呼ばれている。忘れ草は様々な文学作品で綴られており、飛鳥奈良から近現代までの作品を時代順にまとめた解説冊子「詠いつがれる忘れ草」=写真上=が、先月末制作された。

 著者は、小網代の森の保全・活用に取り組む特定非営利活動法人「小網代野外活動調整会議」スタッフの佐藤京子さん(横須賀在住)。会代表の岸由二さんから、ハマカンゾウが忘れ草であると聞いた際、文学に親しんでいたこともあり、多くの作品で詠まれてきた「住之江の忘れ草」を思い起こしたという。

 万葉集には大伴旅人や大友家持が身につけて離れた故郷や女性に思いを馳せる様子が描かれていたり、古今和歌集、源氏物語、平家物語のほか、近現代の短歌でも登場。悲哀や忘れたいこと、色恋を詠んだものが多い。同著に掲載されているものは一例で、佐藤さんは「他の作品も探して楽しんでほしい」としている。

 冊子はA4版48ページ、1冊300円(税別)。現在は10冊以上の購入のみ受け付け。新型コロナウイルスの影響でインフォメーションセンター(ベイシア三浦店2階)での案内を休止しており、個別販売は状況を見て行われる。

 詳細は【メール】moshapiko@gmail.com

*  *  *

 小網代の森のハマカンゾウは一時、東日本大震災の高潮や盗掘被害で個体数が減少した。その後、同会を中心に民間企業や有志の支援によって繁殖・移植、野生復帰に成功。約30の株から7年で3千株まで増やし、今年もエノキテラス周辺で咲き乱れた。同会は昨年から「花咲く小網代・花咲く三浦」と銘打って、ハマカンゾウの認知度向上と個体数増をめざして希望者や市立小学校などに株分けを行い、今年は三崎下町にも賛同者を増やしている。

 秋の小網代の森の魅力やハマカンゾウプロジェクトなどを、小網代野外活動調整会議の総務理事・石川紫穂さんが紹介する「お知らせの会」が、9月20日(日)に三浦市民交流センターで行われる。時間は午後2時から3時30分。参加無料。

 定員20人。詳細は同センター【電話】046・845・9919

小網代の森に咲くハマカンゾウ(同会提供)
小網代の森に咲くハマカンゾウ(同会提供)

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