小田原版 掲載号:2013年11月23日号
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妻として、母として 79歳 柳田静江さん

 明治20年創業、老舗パン屋角田屋の3代目女将として嫁いだのは22歳の時。見合いの席で手作りの赤いワンピースに身を包む姿に、ご主人が一目惚れしての結婚だった。愛らしい看板娘はすぐさま評判を呼び、「角田屋に綺麗なお嫁さんが来た」と話題になったとか。

 生まれは戦前から続く園芸農家。不自由なく育った”お嬢様”が、畑違いの世界に一人飛び込んだ。病床にあった姑に代わり、早くから店を切り盛りする立場に、戸惑う事もしばしば。住み込みの従業員の世話まで一手に引き受け、まさに目まぐるしい毎日だった。

 一番大変だったのは、育児と仕事の両立だ。子どもが幼い頃、母を求めて泣いてもお店を優先しなければならない事も多かった。「心配でもどうする事もできなくてね」。その分、日々の食事は手抜きせず、ありったけの愛情を込めたという。

 その日のパンは、その日に仕込む――昔からの製法を貫くパン屋の朝は早い。3時に起床し、2年前に病気を患うまで、ほぼ途切れることなく店に立ち続けた。「深く考え込まない」という自然体が、元気の秘訣なのか。今でも腕立て伏せをこなすというから驚きだ。

 第一線を退いた今は、「お店が変わらずに長く続けばいい」と願い、想いを受け継ぐ息子夫婦をサポートする。香ばしい匂いに包まれる我が家を見渡し「主人についてここまでやってこられたの」とにこり。はにかむ姿はとても美しく映った。
 

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