ロマンスカーLSE 38年の任務終了ラストランに涙

社会

掲載号:2018年7月14日号

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上が先代ロマンスカーNSE、中央がLSE
上が先代ロマンスカーNSE、中央がLSE

 小田急ロマンスカーLSE7000形の定期運行が7月10日に終わった。1980年にデビューして38年、ラストランを見届けようと小田原駅のホームにも多くの鉄道ファンが駆けつけた。新型ロマンスカーにバトンタッチする形で、今後は臨時列車として使われ、年度内にも引退する構想だ。

「ごくろうさん、ありがとう」設計に携わった一人・草門隆さん

 草門隆さん(71・松田町在住)はかつて小田急の「車両課」の一人として、LSEの設計に関わったひとり。工業高校を卒業後、10代で入社。車両検査業務で車両の知識を積み、弱冠24歳で新車両をつくる部署に配属された。11人ほどのチームだが、様々な職場の経験者がいた。留守中のスタッフに電話がかかってきても「担当の○○はいません」ではなく「探してきます」が基本。「知りません」ではなく「やってみます」という気風だった。

 草門さんにとってロマンスカーの設計はLSEが初めて。先輩からは、安藤楢六会長(当時)の「男っぽい車両を作れ」という言葉を伝え聞いていた。ただ、新車両は課内で創るものではない。運転手や車掌、整備担当や駅員、そして大勢の利用者の声などを取りまとめ、何が必要なのか「思想」をつむぎ出す。関連会社とのキャッチボールを繰り返し、設計が具体化していった。外観は画期的な2階運転席の先代「NSE」を踏襲しつつ、シャープに。LSEは「Luxury (高級・豪華などの意味)」に由来する。通路にはじゅうたんが敷かれ、車内をより静かにするため仕切り扉をもうけ、ダウンライトなどを採用して豪華さを演出。人気の展望席は先代の10席から14席へと増えた。これ以外にも多くの技術が盛り込まれている。車両デビュー後には、乗客として乗ったものの「不具合はないか、走行音はどうか」と構えてしまった。

 自宅近くの線路でいつも走っていたLSEの、地元の緑に映える姿が最高だったという草門さん。「さびしい。ごくろうさん、ありがとう、と言いたい」。その感謝はLSEだけでなく、この車両を無事故で走らせてきた人達にも向けられている。



 「二階建ての構造やあのオレンジ色がカッコいい。どうしてもLSEの最後の姿を見たかった」と、部活を休んで駆けつけた中井町の倉橋明久君(中1)=写真下。「大好き お前を忘れない」と書いた画用紙を片手に、涙を浮かべてラストランを見送った。将来の夢はロマンスカーの運転士だ。
 

小田原駅のホームでは多くの鉄道ファンが詰めかけ、最後の姿にカメラを向けた
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