子どもにも「行きつけ」を 日常の居場所担う駄菓子店

文化

掲載号:2020年9月19日号

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子どもたちが店のコンセプトを書いてくれた黒板に立つ典礼さん(右)と貴雅さん。駄菓子の品揃えが自慢で東海・関東2ルートから仕入れている
子どもたちが店のコンセプトを書いてくれた黒板に立つ典礼さん(右)と貴雅さん。駄菓子の品揃えが自慢で東海・関東2ルートから仕入れている

 「じゃ、くろやなぎ集合な」―放課後になると、自転車にまたがって続々と子どもが集まってくる。小田原市立桜井小学校前にある駄菓子・文具の店「くろやなぎ」。友だち同士おしゃべりしたり、習い事の時間まで一人で立ち寄ったり。懐かしい匂いのするここは家庭、学校とは違う「もう一つの居場所」でありたいと願う黒栁典礼さん(64)、貴雅さん(29)親子が営んでいる。

 1960年創業のお店は典礼さんの母である先代が興したものだ。スーパーやコンビニの影響を受けながらも「地域に支えられてね」と話す典礼さんが受け継ぎ、細々と続けてきたという。

 転機は2年程前、都内で学童保育の支援員として勤めていた貴雅さんが小田原に戻ってから。「子どもも、ありのままの自分を出せる居場所が必要」と考えてきた貴雅さんは経営の立て直しと共に、どうしたら「日常の一部」になれるかを模索。支援員やプレイパーク主宰者の経験をもとに上下でも横でもない「斜めの関係」を構築するようにしていった。悩みに寄り添い解決策を示すこともあれば、多角的な気付きを促すことも。子ども主体のスタンスは崩さず、「おかえり」の一言を掛け続けていく中で、ぽつぽつと会話が生まれ、店内は子どもたちが感じる日々の喜怒哀楽が溢れ、いつしか「にいちゃん」と慕われる存在になっていった。

 店を閉めた後は家族でミーティングするのが日課。「今日、ちょっと元気なかったよね」など、何気ない会話から小さな燻りを拾い上げる。休校・緊急事態宣言下でも縮小営業を続けたのは「聞いてほしいという気持ちの受け皿であるため」。夏休み中に改装工事を終え、店内に置かれたテーブルにまたにぎわいが戻った。専門家でなければ、相談所と掲げる大それたものでもない。あくまで目指すは子どもの「行きつけの店」だ。
 

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