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尽くし尽くされて 高橋冨美子さん 91歳

文化

公開:2014年11月22日

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 戦後間もない1946年。南町で戦地から戻った夫と2人高橋洋服店を開業した。54年に竹の花通りに移転し、当時から店頭で接客に徹してきた。「お客様の心をいち早く悟ること」の精神は開店から60年以上が経った今も変わらない。

 「どうしたら店に来たいと思ってもらえるのか」を常に考え、おいしい紅茶の煎れ方を独自に研究したこともあった。「『今日はお洋服は買わないよ。女将さんの紅茶を飲みにきました』って言われた時のことは今も忘れない。本当にうれしかった」と笑みを浮かべる。

 「私が生地を決めると、袖を通す旦那様よりも奥様に喜ばれる」。男性がより光るものを女性目線で選び、その人に一番合ったスーツを仕立ててきた証だ。

 店が軌道に乗ると仕立て職人を雇ったが、時にはぶつかり合うこともあった。厳しくも子どもの成長を見守る母のような愛情は確実に伝わり、どの職人も長く店に残り、中には最期を看取った人もいた。「女と男の性格を兼ね備えないと店は守れない。誰にでも家族と同じように接しないと。人を使うことは本当に大変」と口癖のように語った。

 2年前には大腿骨骨折の大けがを負い、再び立つことすら危ぶまれた。家族の協力と決死のリハビリが実り、卒寿を超えた今も変わらず店頭に立つ。「人を大切にする心を持ち続ければ自分も尽くされる。この先もこの気持ちで勤めます」
 

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