大型台風など風水害の恐れが生じた際の行動を事前に個々で整理、把握する「マイ・タイムライン」が昨今の自然災害増加で全国的に注目を集めている。小田原市も内容を刷新し、8月末に全戸配布した「わが家の避難行動マニュアル」にマイ・タイムラインを取り上げたページを設け、災害に対する住民の意識向上を図っている。
マイ・タイムラインは住民一人ひとりが警戒レベルに応じた防災行動を整理、把握しておく取り組み。2015年9月の関東・東北豪雨を受け、国などがこれまでの防災用語「タイムライン」を発展させたものだ。
県内でも自治体の防災担当者などで組織される大規模氾濫減災協議会がマイ・タイムラインを推進。小田原市も昨今の台風被害の甚大化を受けて避難行動マニュアル見直しを行っていた。
改訂版となる避難行動マニュアル(A4二つ折り)は、地震と風水害時の避難行動に加え、新たに「わが家の『マイ・タイムライン』記入シート」を用意。風水害時の基準となる警戒レベル1から5までの確認事項と、各家庭で書き込む「わが家の動き」欄を盛り込んだ。
「一歩踏み込んだ検討を」
小田原市は昨年10月の台風19号の際、市内全域に避難勧告を発令。河川の氾濫、土砂災害などに備え、7千人以上が避難所に駆け込んだ。
風水害の規模が年々拡大し、地域防災への関心が高まっている現在。新たな行動マニュアルについて市防災対策課の担当は「同じ災害でも居住地や家族構成、親類や知人の有無で選択する行動は異なる。警戒レベルに応じて何を確認すればよいのか、どのタイミングで避難すればよいのかなど、今までよりも一歩踏み込んで考えてほしい。家庭や地域で改めて防災意識を問い直してもらえたら」と呼びかける。
改訂版「わが家の避難行動マニュアル」は新聞折り込みやポスティングで全戸配布されたほか、市役所3階の同課でも配布されている。市ホームページ(https://www.city.odawara.kanagawa.jp/field/disaster/disaster/)でもダウンロードが可能。
避難行動マニュアルの問い合わせは防災対策課【電話】0465・33・1856へ。
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