小田原市議会(大川裕議長)が昨年12月17日と21日、市内小学校を議場に招き「議会報告会」を開催した。地方自治に関心を持ってもらおうという試みで、市議会・市議会議員が主体となって行うのは初めて。
小田原市議会では、議会改革として「開かれた議会」を方針のひとつに掲げている。
小学校による議場見学は、過去にも学校の要望に応じて実施されてきたが、今回は「議会報告会」という位置づけで、見学だけでなく、議会活動を知ってもらう「広報」と、意見交換をする「広聴」の意味を持たせて実施した。
17日は、町田小の6年生約60人が議場を訪問。児童は議員席や執行部席に座りながら、議員から市議会の役割などの説明を聞いた。
続いて、代表児童7人が順番に演壇に上がり、社会科の授業で学習・調査した成果をタブレット端末を操作しながら発表した。発表内容は「少子化」「人口減少」「防災」など社会課題がテーマで、それぞれが「50円で利用できてお菓子やジュースが飲んだり食べたりできる公園をつくる」「おむつを無料配布する」「30万人が避難できるシェルターをつくる」などの解決策を発表した。それを受け議員が児童に質問したり、良い点を指摘したりした。
21日は、早川小の6年生24人が訪問し、議場のほか議長室、委員会室などを順番に見学。見学後は、議長席で児童が司会をしながら、議会に関する質疑応答を行った。
2日間とも応対は、議会広報広聴常任委員会の委員が対応した。委員長の井上昌彦市議は、「子どもたちなりに社会の問題を考えていて頼もしい。この報告会で議会を身近に感じてもらえたのでは」と話した。
大川議長は「将来的に地方自治に関心を持ってもらうきっかけになれば。また日頃の議会と違い、児童からいきなり投げ掛けられる質問や素朴な疑問に対し、いかに分かりやすく説明するかなど、議員も勉強になると感じた」と感想を述べた。また「学校の要望があれば、今後も議会報告会を開催したい」と話している。
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