箱根町は7月25日、サントリーグループ(東京都)と「ペットボトル水平リサイクルの実施に関する協定」を締結した。
水平リサイクルとは使用済みの製品が資源となり、同じ製品として再生するリサイクルシステム。同協定は使用済みペットボトルを新たなペットボトルに再生することで、持続性のある資源化、適正処理の推進、製造時の二酸化炭素排出量の削減を図る。締結式には、勝俣浩行町長とサントリーホールディングス株式会社の小野真紀子常務執行役員、環境省職員らが出席した。
ペットボトルは何度も水平リサイクルが可能な資源であるにも関わらず、国内の回収量に対して水平リサイクルされるのは15・7%に留まっている。残りはトレーや繊維などにリサイクルされ、その後は燃料として焼却されているのが現状だ。箱根町では現在、年間約21tの使用済みペットボトルを回収しており、2021年度策定の第3次環境基本計画では10年後に年間30tの回収を目指す。サントリーの技術によりその全てを水平リサイクルすることで、ペットボトルの循環化を推進する。なお、同社は21年から全国の自治体と同様の協定を締結しており、今回で48例目。
箱根町では新たな回収方法として、8月から町内に透明リサイクルボックスを60個設置する。キャップとラベルの分別ボックスもあり、中が見えることで他のごみの混入を防ぐ狙いがある。勝俣町長は「町民の啓発を図り、観光客を通じて取り組みを全国に広めていきたい」と話した。
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