全日本花卉品種審査会の花壇花類部門で、仲町台に本社を置く「(株)サカタのタネ(坂田宏社長)」のビオラが農林水産大臣賞を受賞。このほど東京都上野で日本種苗協会総会が開催され、授賞式が行われた。同社が研究開発した花で同賞を受賞するのは10年ぶりとなる。
全日本花卉品種審査会は、(社)日本種苗協会が主催し、種苗の品種改良の促進などを目的に行われるもの。今回は、「施設切り花類」の部門で3品目(スターチス、ユーストマ、ハボタン)、「花壇花類」の部門では2品目(ペチュニア、パンジー・ビオラ)を対象に審査が行われた。
(株)サカタのタネが出品した花壇花類の部門の品目「パンジー・ビオラ(秋出しポット栽培)」の審査会は、平成14年以来、2回目の開催となった。
この審査会は、パンジーとビオラの主要産地となっている鳥取県の農林総合研究所園芸試験場が会場となった。今回同品目に出品した種苗メーカーは7社。昨年8月に同所に審査対象品種を持ち込み、栽培が開始された。全メーカーの花は同じ条件のもとで育てられ、そして昨年11月、審査会が開催された。
各メーカーから同品目に出品されたのは、パンジー2品種、ビオラ24品種の全26品種。同社のビオラ「K9-888」の特徴は、花の色が変化することにある。咲き始めは白い花だが、途中から青紫色へと変わる。また、花の多さと開花時期にも工夫が凝らされた。花は、株が覆われるほどの見ごたえで、一斉に咲き揃うようにと試行錯誤されたという。開発期間は10年に及んだ。
審査結果は、85・50点(100点が満点)の一等特別賞に輝いた。さらに、花壇花類の部門全162点の中でも最優秀で、8年前に行われた同品目の審査会と比較しても同等以上の品種として「農林水産大臣賞」を受賞した。
同社の開発者、中川雅博ブリーダーは、「今回の受賞をたいへん嬉しく思っています。このような品種をシリーズ化していくため、今後も努力していきたい」と話した。
なお、「K9-888」は現在も研究が進んでおり、色の種類を増やすなど今後の商品化を目指している。
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