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花粉症で冤罪(えんざい)になった 「セイタカアワダチソウ」 日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

公開:2012年10月4日

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 近年、北アメリカから移入されて来たアメリカシロヒトリ・アメリカザリガニ・セイタカアワダチソウは、外来種のワースト3にあげられるほど、日本人に嫌われています。しかし移入当時、アメリカザリガニは食用、セイタカアワダチソウは観賞用、蜜源用としての需要がありました。今回は明治に移入されたセイタカアワダチソウの経緯についての話です。

 日本の秋の野原は、リンドウ、キキョウ、ワレモコウといった紫色の花が多く、秋の虫を呼び寄せる風情のある風景でした。昔から紫は高貴な色とされ、紫花の咲く野原は日本独特の原風景として親しまれてきました。それが戦後、いきなり黄金の一色で埋め尽くしていき、伝統を重んじる日本人の多くを敵に回しました。

 英名「ゴールデン・ロット」(金の鞭(むち))といいます。鞭を振るうように暴力的に大繁殖し、しかも綿毛をつけた多数の種子が風に乗り飛び散るので、花粉症の犯人に仕立てられました。しかし虫媒花のため花粉は少なく、同じキク科の「オオブタクサ」が花粉症の真犯人なのです。

 また根には地下ネットワークが発達し、毒性物質を分泌し、他の植物の発芽を妨害して天敵のいない原に大群落を作ります。「奢れるもの久しからず」(平家物語)、最近やっとその繁殖も一時ほどではなくなり、その原因として、自分自身も毒で侵され、しかも新たに天敵が現れたこと等によります。

繁殖力の強い嫌われもの
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