神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

春を告げる原始の花 北の方向を示す「コブシ」 日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

公開:2013年2月7日

  • LINE
  • hatena

 「白樺青空南風 コブシ咲くあの丘 北国のああ北国の春」。千昌夫の「北国の春」の歌詞です。北国というと、東北・北海道方面を思い浮かべがちですが、作詞者は八ヶ岳山麓のシラカバをみて作詞したといいます。

 北国で春を告げる花「コブシ」は、モクレン科の樹木で、金沢区内では公園・街路樹・庭木として多く植栽されています。この時期、蕾(つぼみ)は日一日と膨らみを増し、今か今かと春を待っているかのようです。蕾は少しの温度差に敏感で、陽の光をいち早く受け、春の暖かな日差しにより南側の部分が先に膨れ、その反動で、蕾の先端は反対側(北側)へ反り返ります。よって蕾の先端のほとんどは常に北向きになります(環境により異なることあり)。こうした植物を「コンパス・プラント(方向指標植物)」といい、ヤナギ類も同じです。

 コブシの由来の一つに、果実の形が「握り拳」に似ることからきています。また雪国では、遠くから見ると桜の花が咲いているように見えることから、「田打ち桜」とか「種まき桜」と呼ばれ、季節を測る木としての名がつけられています。

 花を見ると6枚の花弁状の内、3枚は花弁、残りの3枚は萼片(がくへん)です。このように花弁と萼片の区別がつきにくいこと、また幹の年輪が不明瞭であることから、コブシは被子植物の中でも原始的な植物と言えます。
 

コブシの蕾=写真左下
コブシの蕾=写真左下

本まぐろ直売所

4/26~5/6は休まず営業、毎月第2・4土日は特売日!

https://www.yokosuka-honmaguro.com/

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月25日0:00更新

  • 4月18日0:00更新

  • 4月11日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

金沢区・磯子区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月30日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook