横浜市は、金沢区内2カ所への津波避難タワー設置を決めた。2014年度中の完成をめざし、調査・設計を進める。津波警報伝達システムも、3月末までに区内16カ所で設置完了予定。先月のハザードマップ完成に続き、区内の津波対策が本格化している。
市の想定では、金沢区に最大で4・9m(海の公園、満潮時海抜)の津波が押し寄せる。この場合、海抜5m以上の高台か、鉄筋・鉄骨鉄筋コンクリート造の3階建て以上の建物への避難が必要になる。
避難タワー設置が予定されているのは、野島町の野島公園と、柳町の八景公園。野島町・乙舳町地区は、平潟湾と野島運河に囲まれ、島のようになっている。唯一の高台は野島山だが、登山ルートは2つのみ。柳町地区も、平潟湾、侍従川、六浦川に囲まれている。加えて、両地区には24時間使用できる津波避難施設がないため、避難タワー設置が必要とされた。
県内では昨年6月、県立湘南海岸公園(藤沢市)に初めて津波避難タワーが設置された。これは、鉄骨造、高さ5mで、最大100人を収容可能。区内に設置するタワーも、このタイプを軸に検討されるという。
市は、12年2月補正予算に津波避難タワー調査設計費を計上。自治会・町内会や公園愛護会などを通じて区民の意見を聞き、タワーの形状や規模を検討する。その結果を受けて、具体的な設計が行われる。
柳町に住む女性(63)は、「町内は高齢者が多く、近くには保育園もある。タワーを建てるのはよいが、そういった災害弱者の避難の仕方を考えていかないと」と話していた。
23日に試験放送
市内79カ所で設置をめざしてきた津波警報伝達システム(屋外スピーカー)についても、3月末に設置が終わる。このうち区内に設置されるのは計16カ所。市によると、これで浸水が予測される地域のほとんどをカバーできる。緊急時には、津波警報や避難勧告・指示などの情報を、このスピーカーで一斉放送する。
2月23日(土)午前10時からは、海の公園と柳町コミュニティハウスのスピーカーを使い、試験放送を実施。警報音と訓練用放送文を流す。問い合わせは金沢区役所総務課【電話】045・788・7706まで。
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