富岡中学校(富岡西)硬式テニス部が創部4年目で初めて、女子団体で「全国中学生テニス選手権大会」に出場する。自由に使えるコートもない中で手にした全国への切符は、団結の「チーム力」が生んだ結果だった。
グラウンドを使えるのは週2回。でこぼこの地面にコートを立ててやっと練習ができる。「ほかの日はトレーニングや外周をしてきた」と話すのは山田菜月部長(3年)。朝や雨の日の時間も工夫して練習に費やした。近隣公園のコートを借りる日もあるが、1度も使えない週もあったという。
「全国出場は、環境を言い訳にせず頑張った最高の形。努力が結実することを皆から教えてもらった」と山崎翔顧問は熱を込める。同部では、自己評価や日々の振り返りを記録する「テニスノート」を各々が提出する。「絶対に勝つとか、こう工夫したらサーブが入ったとか」。自由に記す欄もある。
6月の神奈川県予選。毎日ノートを提出していた選手に、どうしても負けられない場面が巡ってきた。相手は第一シード。「最後に試合を決めて、予選通過につながった」と山崎顧問。準優勝を果たし、初めての関東に駒を進めた。「これだけやってきたと、自信になったのでは。継続することに意味がある」
団結力で掴んだ勝利
「試合に出る選手だけでなく皆で戦っている。団結力で勝ち進んだ」と山田部長。練習時、部員の声が途切れることはない。「雰囲気を良くして全国へつなげようという意識があった」
関東大会、全国を賭けた敗者復活戦ではその”声”で相手を圧倒した。「とってとられての展開。皆の応援が後押しした」。まず一勝をあげると、勢いは止まらず勝ち進んだという。
8月19日(水)、20日(木)に福島県で行われる大舞台。念願の出場に「優勝したい」と気持ちを高める。「ピンチでも勝てるよう、精神面を強くして臨みたい」と決意した。メンバーは以下の通り。▽山田菜月、冨田明菜(3年)、坂野文南(1年)、萩原翠(2年)、林美幸(3年)、平田里佳(3年)、住田萌香(3年)、沖咲良(3年)、平野春佳(3年)、曽我部真衣(3年)=敬称略。
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