警察犬が高齢者を発見し事なきを得る――。6月20日に金沢区内で認知症を患う80代の男性が行方不明となり、警察犬シロとイロルトが男性を発見した。金沢警察署生活安全課の長谷川正悦課長は「頼もしかった」と、シロ、イロルトに感謝を述べた。
80代男性は、家族が目を離した隙に外出。家族が午前9時頃に金沢署に連絡し、署員総動員で捜索にあたるも発見には至らなかった。川への転落事故などが想定され、時間が限られている状況の中、熱中症の懸念もあったことから、金沢署は栄区の警察犬訓練所に出動を要請。シロとイロルトも捜索に加わり、午後2時30分すぎに路地裏の駐車場でうずくまる男性を金沢区内で発見した。
「男性は人の目では見つけづらい場所にいた。捜索の時間が長くなれば命にかかわる状況だったことからシロとイロルトが救ってくれた」と長谷川課長は説明する。
警察犬は、においを記憶し捜索するため、雨などが降ると捜索が難しくなる。男性が行方不明となった6月20日は梅雨時期にもかかわらず雨が降らなかったことから天候も味方した。
栄区の警察犬訓練所には、県内から毎日のように出動要請があるというが、警察犬が捜索対象者を見つけるのは珍しいという。
感謝状を贈呈
金沢署は、今回の功労に対して、シロとイロルトに6月30日、感謝状を贈った。金沢署によると、今年1月から警察署に届け出があった一時不明者は約60人。特に認知症高齢者の徘徊増加傾向にあるという。
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