調理師(中国料理)の阿部義昭さん(60)=台町在住=が8月27日、優れた技能職者に与えられる「横浜マイスター」に選ばれ、市長公舎で渡辺巧教副市長から称号を授与された。会場では歴代のマイスターらが見守る中、選定理由の一つとなった地場野菜を使った「横浜スタイルの広東料理」を披露した。
地場野菜で広東料理
横浜マイスター選考委員会はこのほど、第19期となる今年度の横浜マイスター3人を選定した。
授与された一人、台町在住の阿部さんは、中国料理の名門「中国飯店」などを経て96年から崎陽軒本店に勤務。2004年には総料理長に就任している。阿部さんの横浜の第一印象は、「香港に似ている」だった。そこで、地場野菜などの国産食材を用いた「横浜スタイルの広東料理」を目指し、肉や海鮮、季節の食材を蒸し焼きにする「壷料理」(約60種類)など、新しい料理を提供し続けてきた。
食育活動も評価
総料理長として約70人の部下をもつ阿部さんは、「独りよがりではダメ。若者目線で接しなくては伝わらない」と指導にあたる。また、市内の小学校で年に数回、「食育料理教室」を開催し、子どもたちに食と健康の重要性を伝える活動も行っている。今回のマイスター授与は、料理の腕前だけでなく、後継者の育成と食育活動にも力を注いでいる点が評価された。阿部さんは授与式で「これまで支えてくれた方々のおかげ。今後も社会に貢献していきたい」と喜びを語った。
市は1996年度から、市民の生活・文化に寄与する優れた技能職者を「横浜マイスター」に選定している。今年度3人が選定されたことで計49人。阿部さんは神奈川区で5人目のマイスターとなった。
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