♯みゅーじっくコラム♭ 音楽の森 ピアニスト 倉本 卓
2012年はドビュッシー生誕150年です。管弦楽曲「牧神の午後への前奏曲」やピアノ曲「ベルガマスク組曲」、「亜麻色の髪の乙女」など数々の名曲を残した作曲家として知られています。印象派の作曲家の一人で、同時代の画家にはモネやマネ、セザンヌなどがいます。1889年にパリで開催されたパリ万国博覧会で日本から浮世絵が出品され、それを見た印象派の画家達に大きな衝撃を与えたそうです。ドビュッシーもジャワ音楽や日本の舞踊に触れ、東洋の芸術文化に影響を受けたと言われています。彼の作品の中には色彩感覚を音で表わした物や、異国的な雰囲気が盛り込まれた物もあり興味深い作品が多いです。一つ一つの作品の中には、その作曲家のあらゆる思いや意図が込められています。演奏家はそれをどのように解釈し表現していくかということが腕の見せ所です。ドビュッシーと同じフランス人のピアニスト、パスカル・ロジェやサンソン・フランソワなどはドビュッシーの作品を得意としていますが、私の好きなロシアのピアニスト、ホロヴィッツが弾くドビュッシーはまるで七色の輝きを放つ音の玉手箱です。みなさん是非一度お聴きになってください。
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